さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

76 実は帽子が好きなんです。

 みなさん、こんにちは。

 

 私、実は帽子が好きなんです。

 身に着けるものについて、まったくこだわりをもたず、おしゃれなんて考えたこともない人間ですが、帽子だけはなんとなく好きです。あ、でも高価なものとかしゃれたものに興味があるわけではなくって、何となく…そう、良くかぶるからですかね。

 まず釣りに行くときは必ずかぶります。

 基本的に野球帽ですね。でも真夏は麦わら帽子です。どちらも日除け目的です。ん?冬に日除けっておかしくないかって。日除けというか日差しの眩しさ除けですね。

 ですから、野球帽はつばが長いほうが都合がいいです。

 サングラスだけでは隙間から光が入ってきて、なんか眩しくなりますからね。

 それで、最近思うんですが、この頃の野球帽って小さくなってません?

 なんか…小っちゃいんですけど…。

 まさか、顔が大きくなっちゃったからでしょうか?

 いやいや、このところのダイエットの効果は顔にも表れていますので、そんなはずはないと思うんですが。縮んじゃったのかな?

 まぁ、大きいのを新しく買えばいいんですが、もうすでに4つもあるので、縮んじゃったのは捨てなければなりません。しかし、これはこまった。それぞれの帽子に思い出が詰まっているのに、簡単に捨てることなんてできません。どうしましょう?

 先日麦わら帽子3つを心を鬼にして捨てたばっかりです。

 まぁ、こんな縮んじゃった帽子をかぶって外出する勇気もありませんし、…仕方がないので、部屋の中でひとしきりかぶって別れを惜しむことにしましょう。

 帽子は野球をやっていたこともあり、子供のころからかぶっていました。高校の頃はどういう理由か知りませんが、野球部だけは制服を着ている時に学帽をかぶらなければなりませんでした。それも1年生の時だけ。でも、この学帽も好きでした。硬いつばに筒型のボディがあり、そこに校章をつけます。その上はふにゃふにゃのフェルトみたいな覆いという構成です。磯野さんちのカツオ君がたまにかぶっていますね。私の学帽の覆いの部分は黒かったですが。

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 野球の練習時にかぶる帽子は、頭の輪郭に素直に馴染むような、う~ん、パン屋さんみたいな(?)帽子でしたが、試合用の帽子は濃紺でプロ野球の選手のようにマークの部分が垂直に立ちあがったもので、大のお気に入りでした。なぜかわかりませんが、試合用の帽子をかぶると、5才くらい大人になったような気分になりました。いやぁ、本当になぜかわかりませんけどね。

 学生の頃、テニスをしていましたが、練習の時には日除け代わりに適当に買っておいた野球帽をかぶっていました。試合の時はバンダナを撒いていたので、帽子の出番はありませんでした。ちなみにこのバンダナも好きで、いろんなのが欲しいなぁと買いに行くんですが、いつも白地にワンポイントみたいなのばっかり買っていました。別に色や柄に規制があったわけでもないのに、です。このころからでしょうか、自分のセンスのなさに気が付き始めたのは…。

 社会人になると、帽子ではなくたまに工事用のヘルメットをかぶるようになりました。しつこいようですが、この工事用のヘルメットも好きで、どの角度でかぶるのが一番いいのか鏡の前で散々考えたものです。そうすると大抵深くかぶるようになるので現場で上の方が見えず、足場の鉄管に頭をぶつけてばかりいました。でも、工事用のヘルメットは深くかぶるに限ります。フフッ。

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 まぁ、バイクに乗る時もヘルメットをかぶりますが、フルフェイスなので、ここでは割愛しますね。

 その後、釣りや外遊びの時には野球帽や麦わら帽子をかぶりました。

 しかし、街を歩くときには別に帽子をかぶりたいとは思いませんね。

 そもそも、そういうおしゃれな帽子についてイメージがありません。いや、一つありました。そうそう、これからの季節にぴったりな帽子、そうロシア帽です…。あれっ。

 あのう、ロシア帽なんですが、…おかしいでしょうか?それも、できればレトロな感じのロシア帽。前や横から見ると四角くって、上から見ると丸いんです。表面はモフモフです。色はそうですねぇ、黒かこげ茶がいいですね。ん?…変ですか?

 どうしてロシア帽がいいのかと言いますと、昔「五稜郭」っていう時代劇ドラマがありまして、エピローグで榎本武明役の里見浩太朗さんがかぶっていたんですが、それが超かっこよくって、あれ以来たまに(本当にたまのことです)服などを買いに行っても、服なんかよりロシア帽ないかなぁなんて思いながら物色していたものです。似たようなものを見つけても、なんか違うって思い、これまで買ったことがありません。センスがないくせにこういうところは頑固なのです。

 ま、まぁそのうち見つかるでしょう。アマゾンで検索してもいいのがありませんが、何かの拍子に運命的な出会いがあると信じておくことにします。

 あと、これからの季節、釣りをするのに使うのが、耳当て付きの野球帽です。普段は頭頂部のほうへ捲りあげておき、寒くなったら下ろして耳に当てます。その先の紐があごの下で結べますので、ばっちり耳に密着します。とても暖かいのですが、音が聞こえにくくなるというデメリットがあります。ですから、誰かと一緒に釣りに行ったときに、呼ばれても気が付かないことがあります。この点は何らかの改善をしておかないと、いけませんね。とはいえ、穴をあけるわけにもいきませんし、困っています。

 ちなみに、今日お話した帽子の中で、学帽だけは頭の輪郭の痕跡をその形に残すという、私にとってはこの上ない残酷な特性を持っていました。私はちょっと、いやけっこう、頭の形が悪いんです…。(大きいうえに形が悪いって、…ひどい)ですから、学校に着いて、教室で帽子を脱ぐたびに2秒くらい学帽に刻まれた私の頭の痕跡を眺めていました。まぁ、思春期でしたからねぇ、そういうことが気になったんでしょうね。

 ある時、無神経な同級生が「お前、帽子に型が写っとるじゃんか」と言ったのに対して、私は帽子を見つめたまま、反応しませんでした。教室が妙に静まりその静寂に耐えられなくなったのか、ソヤツは「ごっ、ごめん」と言ってどこかへ行っちゃいました。やがて元のざわめきが戻ってきたのですが、私はその粗忽者のことなどどうでもよかったのです。ただ、あの静寂は思春期の私の心を深く傷つけました。

「みんな、知っていたんだ…」その後、にわかに体調を崩して家に帰っちゃいました。

 いやぁ、懐かしいですねぇ。

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