さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

146 私は歴史が大好きです。

 みなさん、こんにちは。

 

 寒くなって風が強くなるって本当に困ります。

 寒いなら寒いだけ、風が強いなら強いだけにしてほしいんですが、なかなかそううまくはいきません。こんな時は、一刻も早くこの現場作業を終わらせて、喫茶店に逃げ込むにかぎります。逃げ込む前の環境が厳しければ厳しいほど、喫茶店での愉悦は高まります。もう癖になっちゃいますよね。

 コーヒーカップを片手に時計を見ると、あと40分はくつろげます。この時間の確認は私にとって15分以上ある場合、その長さに比例して幸せゲージが高くなります。反対に15分を切ると、徐々にそのゲージが下がってしまいます。

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 まさに栄枯盛衰…ん?ちょっと違いますね。まぁ、いでしょう。

 栄枯盛衰と言えば、今さらですが、私は歴史が大好きです。

 あ、別にうんちくをダラダラお話するつもりはないんですよ。

 以前、読書のお話で書きましたが、三国志っていう漫画を読んでから、本格的に読書をするようになりました。ただ、そこでは書きませんでしたが、私が歴史に興味を持つようになったのは、幼稚園くらいから叔父に日本史の話を聞かされていたのが発端ですね。そう、小遣いをチラつかせて私に草刈りや高圧洗浄をさせる叔父です。全く私に懐かないだけでなく、小馬鹿にしてくる3匹の猫を飼っている叔父です。フッフッフ、軽く印象操作をしてみましたが、いかがでしょうか?…まぁ、いいでしょう。

 叔父の日本史講義は大体2週間に1回くらいのペースで、小学校3年生くらいまで続きました。1回が1~2時間くらいです。子供にはそれが限界だったように思います。講義は飛鳥時代くらいから始まったと思います。聖徳太子とか蘇我入鹿など聞き覚えがあった名前が出てくると、一生懸命それと起きた事柄を頭の中でつなげようとしていたように思います。まぁ、この講義は完全に叔父の趣向で進められるため、文化や宗教などは省かれ、政治や戦がほとんどで、妙にマニアックな話に偏っていました。私もその方が楽しかったので、それでよかったのですが、学校のテストにはあまり役に立ちませんでしたね。ただ、叔父から誕生日にもらったのは三省堂のコンサイス人名辞典(日本版)でした。これは今でも大切にしていますが、当時暇さえあれば読んでいたので、もうボロボロになっています。今はwiki選手がいてくれますからいいんですが、子供の頃はそんな便利なものはなかったので、ひたすら紙媒体を捲っていました。

 叔父の話はこれくらいにして、最近歴史ブームだとか。なかなか良いことです。戦国武将が二次元の世界で壮麗な姿で描かれたりしています。まぁ、そんなわけないんですけど、これはこれで楽しいですからね。面白いのは武田信玄毛利元就はいつもじじむさい感じで描かれることです。この人達にも若い頃があったでしょうに、お気の毒です。

 ユーチューブでは私好みのゆっくり動画で歴史を扱ったものがたくさんあります。この界隈の方々は本当によく調べているので、日々新しい知見に触れることができます。この歴史系ゆっくり動画は、じっくり見てもいいですし、BGM代わりにしてもかなり有用です。私なんか夜、iPadで再生しながら眠るようにしています。まぁ、いわゆる睡眠学習ってヤツです。

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 さて、うんちくは書かないって冒頭述べましたが、ちょこっとだけお許しください。

 これまで、読んだ歴史小説のうち、お勧めのものをいくつかご紹介します。

 まず最初に挙げるのは高橋克彦著「炎立つ」です。

 NHK大河ドラマにもなりました。前九年・後三年の役奥州合戦を舞台に奥州藤原氏の興亡を扱った作品です。こういった作品にありがちな無敵の豪傑などは出てきません。どの登場人物も何らかの屈託を抱えていますし、迷い、誤り、悶えながら話は進んでいきます。当時の人の権威に対する意識の限界がとてもよくわかりますし、コロコロと主導権が移り替わっていくストーリーはドキドキしながら読めるので、飽きることがありません。私はこれを読み返すと泣いちゃうんですよね。藤原経清の妻結有の生き様に思いをはせると、つい…。まぁ、詳しくはお読みいただいて、といたしましょう。

 次に挙げるのは池波正太郎著「真田騒動 恩田大工」です。

 池波正太郎の歴史超大作と言えば「真田太平記」ですが、それを読む前に是非とも読んでいただきたい作品です。池波正太郎の真田イズムがよくわかりますし、短編集の形をとっていますので、ちょっとした時間で読める作品です。この「真田騒動 恩田大工」から「真田太平記」と進み「獅子」まで読むと真田シリーズを制覇できます。まぁ、制覇する必要はないんですが、この順番だと最後の余韻が心地良いんです。

 最後に挙げるのは塩野七生著「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」です。

 「ローマ人の物語」で楽しませていただきましたが、この方のご専門はやはりルネサンスですね。神聖ローマ帝国の皇帝であり、中世に生きながらはるかに進んだ思想を持っていた人のお話です。世俗の最高権力者でありながら、全盛を迎えたローマカトリック教会との対決やイタリア統一、混迷するドイツ、さらには第6回十字軍を起こしイスラム世界とも渡り合った人でした。結局彼の願いは成就しませんでしたが、当時の価値観から突き抜けたようなこの皇帝を通して、中世からルネサンス期を迎えるヨーロッパの状況がよくわかります。

 とまぁ、こんな感じです。

 どれも文庫化されていますので、お気軽に手に取ってみられることをお勧めします。

 なんか、いつもと違いますねぇ。これはいけません。コーヒーをお替りしたからでしょうか?まぁ、いいでしょう。

 歴史を趣味として楽しむ上で、どうしても抑えておかなければならないことがありますね。それは、その当時の価値観をきちんと理解することです。歴史上の出来事を今現在の価値観で考えれば、恐ろしく愚かで、幼稚で、野蛮になっちゃいます。でも、その時代の人々は必死だったんですよね。そうして文明・文化が構築され、やがて異文化・異文明とまじりあった時に、新しく生まれ変わっていきます。ですから、それぞれの価値観を理解していないと、どうしてそんなことをしたのか?そんなことになったのか?がなかなかわかりません。わからないと面白くありません。面白くないとやめちゃいます。これは、もったいないことです。

 私は小説を読んだ後や、歴史系ゆっくり動画を見た後に、その当時に思いをはせるようにしています。登場人物(できるだけ脇役)になりきって、その時の心情がどんな風だったのか考えてみます。先ほどの結有姫の話ではありませんが、不意に涙が頬を伝うこともあります。・・・傍目で見てると気持ち悪いですよね。でも、歴史好きの方ならご理解いただけると思います。動画を作ったり、イラストを描いたりするのも、そうした空想の賜物だと思うんですよ。

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 ちなみに、そのイラストなんですが、ほとんどの武将が美しく描かれています。しかし、もしも豊臣秀次のイラストがかっこよく描かれていたら、ぜひ肖像画と見比べることをお勧めします。びっくりしますよ。

 この人の肖像画を見る度に、もうちょっとカッコよく描いてあげればいいのにって思います。仮にも関白にまでなった人ですからね。

 まぁ、余計なお世話でしょうけど。