さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

74 大阪都構想、否決されちゃいましたね。

 みなさん、こんにちは。

 

 大阪都構想、否決されちゃいましたね。

 私は特にそのことが嬉しいわけでもなく、悲しいわけでもありません。

 どちらでも良いと思っています。

 はい、私はとても冷めた気分でこのニュースを見ています。

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 ただ、ニュースで自民党大阪市議連の方が「このような事柄で5年の間に2度も住民投票をするようなことがあってはならない」って言っていたのが気になりました。その前後の発言がわからないので、そのままで考えてみますね。

 もしこの方が、こんなふざけたことが2度も行われたのは間違っているっていう意味(要は言葉のまま)で言っているとしたら、申し訳ございませんが、早めに議員をお辞めになった方がよろしいかと存じます。

 住民投票については、珍しいことではなく全国のあちらこちらで行われているようです。ただ、そのほとんどに法的拘束力がなく、アンケートの一環みたいな扱いなのに対して、今回の大阪の住民投票はそれによって実行が伴うところがちょっと珍しいですね。

 その住民投票ですが、基本的にこれって議会も議員も否定するようなものですよね。だって、本来大阪府大阪市の行政システムをどうしていくのかについて、それぞれの議会が条例をつくって変えていくものでしょ。それが無理!って思うから住民投票なわけで、現職の議員さんはバツの悪そうな顔をしながらも反省の弁があってしかるべきですよ。わが町の隣の市でも最近市庁舎建て替えについて、住民投票条例案が出されましたが否決されました。まぁ、私は当たり前だと思いましたけど。自分たちが選んだ市長と市議会議員が議論して、法律に従って進めていることです。でも何か気に入らないときは住民投票でひっくり返せるんだったら誰も真剣に選挙に向き合いませんし、そもそも市議会議員なんかいらなくなります。ですから、この住民投票に法的拘束力を持たせることはとても乱暴で危険なことだと思うんです。

 そういうわけで、自民党大阪市議連の方は、「このような事態になってしまいとても恥ずかしい」というべきだったと思いますよ。それが、勝ったとか大阪は守られたとか言っているんだから開いた口がふさがりません。少なくとも、大阪府大阪市の政治に関わっている人達は猛省するべきだと思っています。

 はっきり言って、ドン引きしちゃいました。

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 さて、今回の大阪の方々の判断については、なんか結構考えているんだなぁと感心しています。賛成した人も反対した人も、他人事ではないと思っている人がたくさんいたんでしょうね。この点、もっと評価されて良いと思いますし、結果が僅差で否決という、たぶん今考えられる中でもっとも良い形で収まったことも良かったと思います。

 あ、これじゃあ反対だと思っていたんじゃないか、と言われても仕方がないですね。一応そうではない、と申し上げます。大阪の都構想についてはどちらでも良いと思っていますが、住民投票で決められるのは「ちょっとなぁ」と思っています。それでも、今回の住民投票はかなり時間をかけて議論し、制度を整えて行われたので、それなりに評価しています。役所の人も大変だったと思いますが、制度的に丁寧に進め、きちんと行ったことはすごいと思っていますよ。

 でも、本来の進め方は大阪府大阪市の首長と議員の過半数を選挙で獲得し、条例をつくってやるべきことでしょ。え、違うんですか?私の生まれた町は市に吸収されましたが、住民投票なんかしてませんよ。

 そこで考えてしまうのが、どうして維新の会は住民投票という手を2度も使ってきたのか?っていうことです。地道に議会の多数化活動をされたら良かったのではないでしょうか。ひょっとして、条例だけではだめで、国会での法改正が必要だったんでしょうか。ならば、国会においてそのような活動をする手もあったのではないでしょうか。

 でも彼らはそうはしませんでした。正攻法では無理だと思ったのか、一刻を争うため時間がないと思ったのかは知りません。でもね、仮に住民投票で賛成が多くても、なんか失敗だったよねぇ、となったらまた住民投票をするんでしょうか?EUを脱退するって決めたイギリスをみれば、その手がいかに危ういかよくわかります。

 橋下さんや松井さんが世の中に提起した問題やインパクトはすごいと思いますが、ちと急ぎすぎたような気がします。ひょっとして自分たちの後には期待していないのかもって勘ぐってしまいます。

 う~ん、確かに維新の会ってもろ手を挙げて賛成できないんですよね。私は、ですよ。どうも党としてのガバナンスが効いていないような気がします。丸山さんや下地さんとかいましたよね。また、パチンコ業界との関係なども取りざたされています。

 大阪都構想のような現実的で重大な党の目標がある割には、結構好き勝手にやっていますよね。もう一度、原点に立ち返り国民政党になるための歩みを始めてほしいものです。足立さんとか面白いですからね。賛成するしないは別として。

 さて、毎日新聞がまたしてもやらかしたという報道があります。

 住民投票直前に共産党と結託して誤解を招く報道をしたっていうか、虚偽の報道をしたとか言われていますね。毎度のことなので、どうでもいいです。ただ、それで思うこととして、こういうそこに住む人たちの生活に直結した問題を住民投票にかける場合は、もうすでに結果が見えているような状態、すなわち圧倒的多数で可決される目途が立つところまで住民の賛意を高めてからやるべきなのかもしれません。今回の毎日新聞のちょろちょろしたことなどではなく、僅差で賛成となった場合逆に混乱しそうですからね。

 まぁ、今回の結果は、なんだか不満だから住民投票しようなんていう安易な考えに冷や水を浴びせてくれたのなら、それだけでも価値がありそうな気がします。

 何か意見があるのなら、議員に働きかけるなり、デモをするなり、いくらでも方法はありますからね。それにもう少し選挙を大切に考えるようにしませんか。

 ちょっと話は変わりますが、国会で三原じゅん子議員が野党に対して「恥を知りなさい!」とやってくれたのは痛快でした。グダグダと長話をしたり、相手を誹謗したりするよりずっと政治家らしいですよね。誰が考えた文章であれ、あの声、抑揚、そしてあの眼差しで叱咤できるのは彼女しかいないでしょう。女優と政治家が良い意味で融合した姿として私の胸に刻まれました。

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 あ、別にきれいな方だからとか、金八先生の頃からファンだったからではありませんよ。…本当に。