㉗「うっかり猛進型物忘れ」

　みなさん、こんにちは。

　物忘れ、多くないですか？

　私はすごく多いです。忘れてばっかりです。これとこれを持って行こうと準備していても、あっさり忘れて出かけてしまいます。

　お客さんから契約をいただいておきながら、その契約書を忘れて帰ってしまうこともあるくらいです。ホームセンターへカッターの刃を買いに行ったのに、他のものを衝動買いしてちゃっかりカッターの刃は買い忘れるなんてことは日常茶飯事です。

　自分がそんな風に忘れっぽいことを自覚していると、外出した後、ガスは大丈夫だろうか？タバコの火はちゃんと消しただろうか？冷蔵庫はきちんと占めただろうか？（最近失敗しました）エアコンや電気ストーブは消しただろうか？と何かと不安になるものです。

　つまり私は自分を全く信用していません。

　特に火の元はマンションに住んでいる以上、忘れちゃった、では済まないとんでもないことになり得ますので、仕事に出ても気になったら予定を変更して部屋に帰ったりします。でも、こんなことをしていたら仕事になりません。そこで、外出前に指差し確認、さらに一旦ドアの外に出てからもう一度室内に戻って確認、と念には念を入れまくっています。

　今のところ、冷蔵庫の閉め忘れやエアコンの消し忘れがあるくらいで済んでいますが、指差し確認をさらに徹底していかないと本当にまずいですよね。問題なのはそのことも時間がたつと忘れてしまうことなのですが…。

　ついには玄関ドアの内側に張り紙までしてしまいました。これは結構効果がありますが、人が来た時どうしよう、と今度はそれが問題になってきました。まぁ、火事を引き起こしてしまうくらいなら、少々恥ずかしい思いをしてもいいや！っていう気でこのままでいこうと思います。

　これで外出時の室内の件はこれで何とかなるかな、と思っています。

　約束事については忘れないうちにスケジュールは手帳に、打ち合わせ内容は複写の用紙に書いてお客さんと共有するようにしています。

　しかし、問題が片付いたわけではありません。

　それは、その手帳や打ち合わせの記録をなくしてしまう（置き忘れてしまう）問題です。これには本当に手を焼きました（自分のことですけど）。

　そもそも物忘れっていうのは記憶力の問題なのでしょうか？念のために私の記憶力について自分なりに考えてみますね。一応今日の朝食も昨晩のおかずも覚えています。でも、例えば去年の4月12日の昼食は覚えているか？といきなり聞かれても答えられませんが、普通そういうものじゃないですか？

　決して物覚えが良いほうだとは思いませんが、数十年前の歌も歌えますし、ファーストガンダムのモビルスーツも覚えています。（あ、ガンダムについては別の機会に詳しくお話しなければなりませんね）ただ、人の名前は覚えるのも思い出すのも苦手です。どうしてなのかよくわかりません。顔も知っているし、その人と何時、何処で、何の用で会ったのかも覚えているのに、名前だけが出てこない。年のせいでしょうか？それでも、このことが今私が問題にしている物忘れと関係があるようには思えません。

　そこで、物忘れをする直前の行動などを考えてみました。契約書を忘れて帰った時は、契約後、仕事とは全く関係ないペット（その時はウーパールーパー）の話でお客さんと盛り上がってしまい、ちょっと見ていきますか？と誘われ、その後私は彼（一応ウーパールーパー）に魅了されてしまい、そのまま満たされた気分で帰ってしまいました。ホームセンターに行ったときは、カッターの刃を置いてあるコーナーへ行く途中で天体望遠鏡を発見！なぜこんなところに望遠鏡が？？と疑問に思いつつ物色開始です。物色中は当然天体観測をしている自分をイメージしますので、ふと今の装備では寒いかも、と考えて今度はネックウォーマーを物色。これならば良し、となって購入して店を後に。

　…あれっ。

　釣り道具を準備して、前日の夜に玄関にすべて置いて準備万端。当日竿とクーラーを載せたところで、タイヤの空気圧が少ないのに気が付きチェック、まぁ慌てるほどではなさそうなので安心して出発。釣り場にて道具を一式忘れていたことに気づき、仲間にほとんどを借りるハメになりました。

　…うん、やっぱりそうですね。

　私は、直前に他のことが気になると、それまで考えていたことをすっかり忘れてしまうようです。何を今さら…と言われそうですが、案外自分の行動、特に失敗の原因は見たくもない現実として目をそらしがちです。まぁ、他のことが気になったとしても、その後元の位置に戻れば問題ないのでしょうが、もののみごとに次へ進んでいきます。こういうのを「うっかり猛進型物忘れ」とでもいうのでしょうか？まったく厄介な問題を抱えてしまったものです（自分のことですが）。

 　改善の方法については、少し前に書きましたが、玄関ドアの張り紙指差し確認とか、予定や打ち合わせ内容はすぐに文書化するとか、ですね。さらに打ち合わせが終わったらウーパールーパーのところに行く前にカバンにしまうことや、カッターの刃を買い物かごに入れてから天体望遠鏡を見ることや釣り道具は前日にすべて車につんでしまうこと、ですね。私の心を擽ったりしてくる誘惑に負けず、まずやるべきことを済めせてから、おもむろにその誘惑にこの身を委ねる…なんか違うような気がしますが、とりあえずこれでいってみます。

　ちなみに財布や手帳や携帯電話のような「うっかり猛進型物忘れ」を患うものにとって典型的な「忘れ物」についてはベルトポーチで管理することにしています。

　ベルトポーチっていうのはウエストポーチにベルトを通したものになりますので、簡単に脱着できません。うっかりお客さんの前でポーチを外そうとしたら、ベルトから外すようになりますので、余計な誤解を与えかねません。そう、どちらかというと、職人さんの腰袋みたいな感覚ですね。簡単に外せないことがキモなのですが、これのおかげで少なくとも財布を忘れることはなくなりました。携帯電話は充電したまま家に置いてきてしまったなんてことがたまにありますが、以前よりは減りました。

　ズボンや上着、冬なら外套に入れておけばいいじゃないか！と思ったそこのあなた。上着や外套はそれ自体忘れちゃうかもしれないじゃないですか。まぁ、さすがにズボンを忘れるってことはよっぽどのことがないと起きそうにありませんが。