さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

232 「ゆがみちゃん」からのお願い

 みなさん、こんにちは。

 

 「ゆがみちゃん」・・・私の子供の頃のあだ名です。

 頭の形、後頭部ですね、とても悪いんです。右側が凹んで左側は普通の後頭部のようなふくらみがあります。上から見ると左側のふくらみの頂点から右耳まで直線を引いたようになります。子供の頃は、そりゃあひどいコンプレックスがありました。なにしろ、我が町の中学校は当時坊主頭でしたから、小学校の頃もそれに慣らすためと言うわけのわからない理由で、5,6年生の頃になると、みんな坊主頭にしました。

 当然、子供ですから、目に付きやすい身体的特徴をからかうネタにしますよね。

 私は特に女子から「ゆがみちゃん」と完全にからかう目的で呼ばれていました。さすがにそれが毎日続くと、私もかんしゃくを起こします。あ、別に私は大人しい子供ではなかったので…。椅子を投げたりして、暴れたりもしましたね。

 で、そんなことで人生を棒に振りそうなときに、先生が助けてくれましたよ。

 クラスの担任の先生は中年のおばちゃん先生でしたが、「そんなことを言われたくらいで、いちいち騒ぐな!逆に、うるさい!この不細工ども!!くらい言ってやれ」とみんなの前で言っちゃったんです、この先生。ついでに「人が嫌がるのをわかっているくせに言うヤツは、不細工なヤツに決まってる」とまで言うんだから徹底してます。

 おかげで「ゆがみちゃん」はあまり呼ばれなくなりましたし、何かの拍子にそう呼ぶ子がいても、「黙れ、この不細工女!」って言い返してましたから、そんなに腹も立ちませんでした。なにしろ先生公認の言い返し文句ですからね。

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 昨日、ツイッターに最近の学校では「あだ名」ではなく「さん付け」で呼ぶよう指導されているってニュースのことを書きました。これ自体、あくまで大人の都合だという考えは変わりませんが、総じて先生もどうしていいのかわからないんじゃないかなと思っています。

 以前も書いたような気がしますが、「先生」と呼ばれる人達が尊敬されにくい社会になって久しいですよね。学校の先生だけでなく、お医者さんや政治家もです。まぁ、親がバカにしているような人を子供が尊敬するわけないですからね。学校も今ではサービス業みたいな捉えられ方になっちゃいました。はっきり言って、自分の首を絞めてることになっちゃうんですが、先生も先生でおかしなのがいっぱい出てきましたからね。

 それに、これは私がいた会社だけかもしれませんが、学校の先生とお医者さんが一番世間知らずで非常識だって言ってました。あ、私のいた会社は建築関係ですよ。これは、別に学校の先生やお医者さんをバカにして言ってるわけじゃないんですが、確かに仕様で決まったものを取り付けた後になって変えてくれと言ってくるくせに、費用がかかるというと「なんで?」って本気で言ってきますからね。

 まぁ、普段仕事で会うのが子供や同僚の先生、そして問題を起こす子の親ってことになると、そうなっちゃうんでしょうか?

 話が逸れちゃいましたね。

 実際に現在の学校の先生は、先ほどお話した私の担任の先生のようなことはできないでしょう。不細工っていう言葉はねぇ…。ちょっとヤバいですよね。この先生は怒った時だけそういう言葉を使うのではなく、日常的にそんな感じでした。だから、良かったのかもしれませんけどね。普段おしとやかな先生が怒った拍子にそんなことを言い出したら、みんなびっくりしちゃいます。

 まぁ、当時は青竹で頭をコツンとやる先生や、顔に筆で墨を塗る先生やら、実にバラエティーに富んだ先生方でした。低学年の頃はさすがに腿やお尻を叩かれてましたっけ?ある意味では躾とコミュニケーションだったような気がします。

 私の親なんて、目の前で私が叩かれてるのに、その先生にお礼を言っちゃうんですから、子供心にも「あ、こりゃどうにもならんな」と観念したものでした。

 今、そんなことできないでしょ。親だって真逆の反応をするでしょうし。

 体罰がどうのこうのと言うくせに、家では先生をバカにしたようなことを言う、そのくせ躾は学校でやってくれって、・・・メチャクチャハードルが高いじゃないですか!

 とりあえず年間授業料を500万円くらい納めてもらえないと、割に合いません。

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 そういえば、長野県の小学校で、先生(講師?)が児童に頭蓋骨骨折の大けがを負わせて書類送検されたそうです。

 発端はこの被害者児童が低学年の子共達がっていたサッカーに割り込み、低学年の子の股間にボールをぶつけて遊んでいたのを、この加害者先生が咎めたことにあります。取り押さえて謝るように言ったところ、この被害者児童が抵抗したため、さらに激しく拘束しようとしたときにどっかに頭をぶつけたみたいで、騒ぎとなりました。

 はっきり言って、この先生(講師?)は先生であるべきではありません。ん?体罰をしたからって?違います。体罰が下手だからです!高学年の子が低学年の子の股間にボールをぶつけて遊んでいたら咎めるのが当たり前です。しかし、この子は抵抗しました。どうしてでしょうね?先生をなめてたから?それとも、先生に尋常ではない恐怖を感じたから?まぁ、この子も、やったことを考えると、ちょっとまともではありませんが、大事なことは、小学校の先生は子供を掌握、あるいは支配できていないってことですね。これは私の想像ですが、被害者児童は初めのうちは先生をなめていたものの、先生の雰囲気が異常なのに気づいて、取り乱していたんじゃないでしょうか。で、取り乱したのはこの先生も同じです。思わぬ抵抗に我を忘れて屈服させようとした、ひょっとすると憎悪の念に取りつかれていたのかもしれません。

 これって、現在の教育現場の典型的な問題なんじゃないでしょうか。

 先生と児童・生徒との間で信頼関係ができていないから、こんな事が起きるんだと、私は思うんですよ。そういう意味で、長野県の事件は、反省材料を提供してくれています。しかし、メディアの記事はこの先生の異常性を強調したいのか、発端になった児童の行いをぼかして報じるようになりました。最初の頃の記事は「低学年の子の股間にボールをぶつけていた」から、「ボールが当たった」に変わってましたからね。

 こんなメディアがいたら、どうにもなりません。勘違いする親が出てくるのもわかるような気がします。無論この児童を悪人認定するつもりはありませんよ。でも、そういう子に口頭で注意して済ますことが、文科省の推奨する教育ってヤツなら、気の弱い子や力の弱い子は何も楽しくありませんよね。ほんとバカな大人ばっかりです。

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 話を「あだ名」に戻しますが、「ゆがみちゃん」からのお願いとしては、先生が先生でありたい、あるいは先生でいてほしいのであれば、子供と先生が同等のような認識は持たないで、先生は子供よりはるか上の高みに存在し、厳しい裁定を下し、時折子供のところに降りてきて優しさを示してやるような人であってほしいと思っています。

 それを周りのバカな大人が寄ってたかって足を引っ張るようでは、先生が先生であり続けること自体出来るわけがありません。子供は水を遣っていれば育つわけではありませんし、穏やかに話をするだけですべての問題が解決するわけがありません。

 「あだ名」ではなく「さん付け」で、なんて言ってる連中は、個性個性と言いながら、実際は子供の顔など見ておらず、金太郎飴のようなものをまとめて処理しちゃおうって言ってるようなものです。いじめがどうのこうのではなく、そうされてる子供達から信頼されると思いますか?頭がおかしいとしか言いようがありません。

 う、うん、失礼しました。

 まぁ、「ゆがみちゃん」と言われていた私としては、バカバカしい話だなぁと思ったものですから、ちょっとお話してみました。

 ちなみに、「あだ名」は当然内緒ではありましたが、先生にもつけていたわけで、大恩のあるおばちゃん先生のことを、我々クラスメートのあいだで「ババァ」って呼んでました。

 思えば罪なことでした。ごめんなさい…。