さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

278 やっぱり経験してみるのは大切なことです。

 みなさん、こんにちは。

 

 夜の仕事って、結構大変です。

 あ、夜の仕事って言っても、今回の私の場合は店舗の改修です。

 私は普段は日中仕事をしています。お客さんの一般住宅が主な現場ですからね。深夜に作業をするわけにはいきません。もっとも、作業が長引いてしまい、数年に一度くらい日をまたぐことはあります。事務所で書類を相手に格闘していたら、いつの間にか午前零時だったってこともあります。しかし、それらはあくまで日中の仕事の延長であって、最初から夜間の仕事っていうのは初めてだったんですね。

 今回の仕事は、大型ショッピングモールの中のテナントの改修になります。

 私が行く2日間の予定は、間仕切りの壁を解体し、新しい間仕切壁の下地を作るのが目的で、そこから先は別の職人さん方が作業します。例の頼み上手で人使いが上手い店舗屋さんに依頼された仕事ですね。

 夜9時に店舗屋さんの会社に集合し、そこの車に乗って現場に行くんですが、そこは都市部からかなり離れたところ、まぁ、ド田舎にありますので、昨日も星がきれいでした。私が住んでいるところは街の明かりで少し見えにくいんですが、街灯も少なく、家々も点在していて、音と言えば道路に平行に流れている川のせせらぎだけというこの店舗屋さんは、私からすると、天国にググっと近づいた楽園に見えたのでした。

 まぁ、夜だけですけどね…。

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 昨夜は雲一つない夜空が堪能できたので、もう仕事はしなくてもいいかな!って思っていたんですが、そんなことは許されるわけもなく、強引に軽トラのカギを渡されて、星々の煌めきに囲まれた夢のような時間は終了したのでした。

 鍵を渡されたのはいいんですが、この軽トラ、新しそうなのにミッションのサードが妙に入りません。セカンド→ローになってハンドルに頭をぶつけそうになったり、セカンド→オーバートップに入ってエンジンがプルプルと止まりそうになったりします。ですから、現場までの30分間は極めて緊張しながら運転するハメになっちゃいました。

 現場のショッピングモールに到着すると、警備員さんにいろいろと申告しなければならないんですが、コロナもあり、体温やマスクチェックもされますので、普段そんなことをしないで仕事をしている私からすると、もう面倒で、面倒で、もう帰りたくなっちゃいました。まぁ、泣き言は許されませんので、仕方なく道具や材料の搬入を始めます。

 このお店は店内の周囲にバックヤードがあり、大きなお店ですから、そのバックヤードを歩くだけでも結構な距離になります。しかし、こういうところが初めてな私は、見るもの全部「何コレ?」状態ですから、この距離はむしろ好奇心を刺激してくれるので、快適だったくらいです。

 夜10時に閉店しますので、それから作業開始となりますが、さすがに11時くらいまで人がたくさんいました。あ、もちろん働いている人です。あんまり多いので、どの人が何をしてるのかさっぱりわかりませんでしたが、最後に見つけた掃除をしているおばちゃんだけは、はっきりわかりました。このおばちゃんは11時頃から午前零時くらいまで、店内のフロアを掃除するそうですが、・・・ちょっとまってください!、ここのフロアは通常のスーパーの3~4倍はありますよ。それを一人でやるの?

 まったく、恐ろしいおばちゃんです。

 まぁ、お客さんがいない状態でできるなら、仕事ははかどりますが、それにしてもすごい距離を作業することになります。「いやぁ、こんなことしかできんから」なんて言いながらモップ掛けしているおばちゃん。なんかオーラを感じました。

 何度も車と作業場を往復してると、夜間の入り口は一つしかないためいろんな人々を目にします。よくわからない道具を持ち歩く人や、毒ガス対応みたいなマスクをつけている人もいます。いったいここは何をしてるところなんだ?と訝しんでしまいますが、スーツを着た人がほとんどいないので、気分はくつろぐんですよね。

 で、実際の作業はしんどいというより、暑さや埃との戦いでした。

 シートでぐるっと養生してありますので、テナントの外に埃はほとんど漏れません。その代わり暖房の熱も逃げません。その中で石膏ボードなどを壊していくわけですから、とんでもない状態になります。

 まぁ、私の作業なんていうのは面白くも何ともありませんので割愛しますが、昨日は日中も一応ダラダラグダグダでも仕事をしていましたので、眠くなるのかなぁと心配していましたが、それはありませんでした。しかし、なぜかわかりませんが終盤はクラクラしてきたので、ちょっとドキドキしちゃいました。ここで倒れてしまったら、ツイッターできなくなっちゃう~!って感じですね。・・・ツイッター依存症かも…。

 飲み屋や歓楽街だけでなく、夜間働いている人々って、工場やコンビニなどもありますし、警備員や公務員もいますね。あ、病院もそうでした。

 そういえば私の兄も3交代の工場勤務をしています。

 まぁ、今に始まったことではないのかもしれませんが、この仕事は大変です。

 昼間に睡眠をとればいいだろうなんて言うのはちょっと違うと思います。

 人間の体は基本的に日中動いて、夜は休むようにしたほうが楽に過ごせると思うんです。別に健康を損なうというのではなくって、何となくそういうふうにできているんじゃないかと思っています。ですから、夜間仕事をしている人々の疲れ方っていうのは、日中働いている人々のそれとは、ちょっと違ったもののように感じます。

 先ほど、クラクラしてきたと書いたのは、ず~っと起きて仕事(一応)をしていたことと、普段は休んでいる時間帯に体を動かしていることの両方が原因だったような気がします。いやぁ、なかなか過酷な仕事です。

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 日本の生活や経済は、こうした時間に働いている人なしでは立ち行かなくなって久しいと思いますが、改めて、過酷な仕事に従事している方々に敬意を抱いちゃったりしました。

 やっぱり経験してみるのは大切なことです。

 そして、私は夜間の仕事に適性があるのか、今日ははっきりするでしょう。なにしろ、今日は日中の仕事はお休みですからね。一度こういうことをして、自分が適応できるものかどうかはかってみるのもいいのかもしれませんね。

 ただ、今日までの2日の約束だったのに、明日までの3日ののびてしまったのは、何と言いますか、そこまで経験させてくれなくってもって思うんですよ。

 車がゴチャゴチャと道路の上を走っている日中と違い、たまに長距離トラックを見かけるくらいの静かな国道は、なかなか気分がいいものです。・・・それでも、やっぱり、1日伸びてしまったのはちょっと・・・つらいんですよね。

 もう、この段階で適性なしなのかもしれませんね。