さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

247 定期検診に行ってきましたよ~。

 みなさん、こんにちは。

 

 今日は3か月に1回の定期検診の日で~す。

 いやぁ、若い頃に暴飲暴食すると後々まで大変です。血圧は高くなるし、血の中の脂肪も多くなるし、血糖値も高くなっちゃいます。お若い方々は要注意ですよ!

 まぁ、今のところ、数値は正常なんですが、それでも3か月に1回は来い!って先生が言うもんですから、一応診てもらうんですね。

 お世話になっているクリニックは内科とリウマチ科があって、それぞれ別の先生(親子?)が担当しています。私は内科の先生にもう長いことお世話になっています。実は私の亡くなった親父もお世話になっている先生で、その分お互いに遠慮もありません。でも、いつも責めるのは先生の方で、私はいつも防戦一方になっちゃいます。いい加減痩せろ!また食ったな!もう食うな!とまぁ、言いたい放題です。

 まぁ、それが良くって行くんですけどね。

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 ここ1年、コロナの影響からか、客(あ、患者さんでした)は少なかったんですが、今日はなぜか大混雑で、どうせ空いてるからとのんびり10時頃に行ったものですから、ひどく驚いちゃいました。よく考えたら今日は月曜日で、しかもリウマチの診察がある日でした。アチャ~!こりゃあ、何時までかかるかわからんなぁ!とジジババが大多数を占める客(患者!)を眺めながら、今日は混むかもしれない日って気付かなかったことをひたすら後悔していました。

 クリニックの待合は3人掛けの長椅子が10脚据えてあり、まぁ、コロナですから2人ずつしか座らないんですけど、全部埋まっていたので立って待つことにしました。私は別に病気じゃありませんからね。こんな時は席が空いていても立っていたほうがいいんです。入り口近くで、自動ドアが反応しないぎりぎりのところに立つと、なんかいい仕事をしたような気分になります。

 建物は平屋なので、天井がとても高く結構広々としていますし、明り取りのFIX窓が高い位置にあるせいか、部屋全体が明るい感じです。それはいいんですが、ここ1年の間に整理券を渡されモニターで指示されるは、自動で体温を測られるは、挙句の果てに支払いは機械で行うように!ってなってしまったので、聊か興ざめなんですよね。確かにモニターに番号が表示されると、あ~あと何人だな~、ってわかります。でも、こんな田舎のクリニックなのに、何をこじゃれた事をしてんだ、まったく!と私としてはあまりいい印象を持ちません。案の定、ジジババはさっぱり理解できていないようで、今日クリニックにいる間に、「あ、お金はその機械に入れて下さい」ってセリフを14回は聞きましたね!

 それを聞く度に、だからそんなもの、使わなきゃいいのにって思うんですが、まぁ、クリニックで決めたことでしょうし、コロナですからね。仕方のないことなんでしょう。少しモヤモヤしながら、持ってきた文庫本を開くことにしました。

 今日のご本はマキャヴェリ君主論です。べっ別にカッコつけてるわけじゃありませんよ。とりあえず薄くてチョイイケてそうなのはなんかないかなぁって思ってたところ、目に留まったのがこれだっただけです。さすがにいい年をして漫画やイカレタ系のご本は読めませんし、そんなくつろいだ雰囲気の場所ではありませんからね。

 それに、他に興味を引くものが無いようなところではこういう読みづらい本を読むチャンスなんです。TVがあるところでは気が散って、書いてあることがさっぱりわかりませんからね。これが小説だったら、気にせず読み進めるんですが、そういうのは喫茶店で読むことに決めているのです。仕事中に…。

 そうこうしているうちに検尿のコップを渡されたので、そそくさとトイレに行きました。2つあるうち1つはノックが返ってきたので、もう1つのトイレで用を足し、手洗いをしていると、ジジが入ってきて、いきなり使用中の方のドアを開けちゃうもんだからびっくりしました。手洗い場への侵入からトイレのドアを開けるまでの動作はゆったりとしたものでしたが、迷いはなく、そのため流れるようなスムーズさで行われてしまったので、こちらも声を掛ける暇もありませんでした。

 カチャッ、「あ~すんませ~ん」って言ったのは中にいたババの方!

 で、そのジジは「あ~、あ~、ごめんごめん」ですって。何でしょうこの会話?悪いのはノックもせず、まるでそのトイレに人がいることなど想定していなかったジジの方です。しかし、狼藉を働かれてしまったババの方が先に謝るとは、う~ん、変なものを見せちゃってごめんねってことですかね?よくわかりません。

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 しかし、まるで日常的によくあることであるかのように、何も問題にならないところはさすが田舎です。ババの度量の大きさにちょっと感心してる私なのです。

 で、トイレから出てしばらくすると、件のジジも出てきましたので、見るともなくその様子を眺めていたんですが、このジジは通路の真ん中で急に立ち止まり、財布を出して中身を確認してみたり、モニターの前で仁王立ちして、自分の整理券とモニターとを交互に見ながら鼻歌を唄ってみたりと、完全にリラックス状態でした。その後、何か思いついたようで、受付に行き「タクシー呼んでくれ!診察が終わったら!」と倒置法まで使って受付のおばちゃんに指示を出していました。もうここまでくると、単なるわがままな年寄ではなく、クリニックで得られるサービスのすべてを強奪しようとする、ある意味エキスパート的オーラを身にまとっているかのようでした。

 その後、血液検査等の為、私は検査室に呼ばれ、なぜか身長は測らずに体重だけ量り、血圧を見た後血を抜かれます。この間約10分。検査室を出ると、あのジジはまだ受付でくっちゃべっていました。

 「うちのカカァがどうのこうの、刺身を食ったら小骨があって腹が立った、最近天ぷら(我が町の丸天みたいなヤツ)の味が落ちて酒が進まん、あ、今は飲んでないよ、等々」あ~、これは聞いてると脳ミソが溶けちゃうヤツだ~って思いましたので、極力聞かないよう診察室の前でマキャヴェリに集中するようにしました。

 で、名前を呼ばれ、診察室に入ると先生から「血糖、ぎりぎりなんだけど…」といきなり先制の右ストレートを食らい「あ、チョ、チョコ、…小っちゃいヤツ、小腹が空いた時にかじるようになっちゃって…、あ、でも、美味し…」「やめてくれる!」「あっはい」「これ以上血糖値が上がったら、また薬飲んでもらうからね!」「あっはい」「チョコも他の菓子も全部禁止!」「あっはい」「はい、じゃあまた3か月後ね。検査結果は送っとくから」「あっはい」・・・。私はマゾなんでしょうか?

 時間にして3分程度でしょうか。たったそれだけの時間でフラフラにされた私をよそに、あのジジはまだ受付でしゃべっていました。で、その相手をさせられているおばちゃんは次々にやって来るきゃ…患者さんに対してきちんと対応しながら、あの迷惑ジジにも適当な相槌を打っているではありませんか!エキスパートはこっちの方だった!

 夢見心地でしゃべってるジジと、必殺「適当な相槌」で応戦する受付のおばちゃん、そして二人の全くかみ合わない会話を、完全に無視している他のジジババ達。

 この恐るべき手練れたちを前にして、先ほどまで先生から徹底的に痛めつけられた私ごときは、隅っこで小さくなっているしかありませんでした。

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 やがて、清算の表示がモニターに出たので、慌てて支払い窓口に行ったとき、隣でまだしゃべってるジジと受付のおばちゃん・ザ・エキスパートを見て動揺してしまい、うっかりお金を窓口に差し出してしまいました。

 「あ、お金はその機械に入れて下さい」・・・おばちゃん・ザ・エキスパートに言われて我に返った私。

 ・・・ううっ、違うんです。わかっていたはずなんです。

 お願いですから、ジジババと一緒にしないで~!