さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

204 今日はちょっと息抜きをしてみようということで

 みなさん、こんにちは。

 

 な~んか、最近、難しいテーマのお話が続いていますので、ちょっと肩がこっちゃいました。ですから、今日はちょっと息抜きをしてみようということで、…古代ローマのお話をします。…はい、昨日も古代ローマのお話しました。でも、なんか、こう、グローバリズムと併せてお話すると、堅苦しくっていけません。

 今日はのんびりと古代ローマのお話をしてみます。好きなので。

 といっても、私は歴史家ではないですし、趣味の一環ですから、当然私の主観100%でお話するのです。間違ってるよ~!って言いたい方も…我慢してくださいね。

 まぁ、歴史が嫌いな方もいらっしゃると思います。私のまわりにはむしろそういう人ばっかりで、聊かフラストレーションが溜まっていることもあり、ここで発散しちゃいます。まぁ、ゆる~くお話していきますので、よろしかったらお付き合いください。

 ちなみに、私のローマの知識は塩野七生さんの「ローマ人の物語」に由来しています。

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 一口に古代ローマといっても、その政体によっていくつかの期間を分けることができます。まず、神話の時代があります、そして王政、共和政、帝政(元首政)、帝政(専制君主制)と続きます。神話の時代は「ローマ人の物語」にも書かれていないので割愛して、今日はローマの誕生のお話をします。

 紀元前753年4月21日にローマは誕生します。

 中国では春秋時代、日本は弥生時代の真っ最中ですね。

 誕生といっても、男だけが数千人集まってできた山賊の群れでしかありませんが。

 建国の王の名は有名なロムルスです。双子の弟にレムスがいます。この双子の兄弟はローマ南東の都市国家アルバロンガの王女と軍神マルスの子供だとか、赤ん坊の時に捨てられて狼に育てられたとか言われていますが、何となく日本の古事記のような感じで、神話と実話がごちゃ混ぜな感じがします。とりあえず、羊飼いとして成長するにしたがって、周囲のゴロツキどもとつるむようになり、山賊化したんじゃないでしょうか。

 で、この山賊たちがネグラに選んだのが、低い丘が7つくらいあったローマということになります。そして山賊の親分になっていた双子の兄弟は、それぞれ丘を1つずつ縄張りにして境界線を引きました。ある日、弟のレムスが無断で境界線を越えたため、兄のロムルスはレムスを殺します。え~!そんなことで殺しちゃうの~!ってなりそうですが、これは今後の、少なくとも共和政ローマの時代までは、はっきりとした価値観としてローマ人が持ち続けるものなんです。約束や誓いを破ることは大変重い罪であり、彼らはこれをとても嫌いました。名誉を損なうだけでなく、共同体的性格の集団である場合、ルールを破る、秩序を乱す、そういう者がいるのを放っておいたら共同体自体の存続が危うくなっちゃいます。このあたりは、厳しい自然環境に共同で適応し、耐えてきた日本人なら共感できるところかもしれませんね。

 それで、単独の王となったロムルスですが、まず取り組んだのが嫁取りです。それも集団嫁取り…。だって、男ばっかりですからね。そりゃマズいでしょ、いろいろと…。

 で、近くのサビーニ族に目をつけました。所謂「サビーニ族の女たちの強奪」です。

 サビーニ族を祭りに招待し、頃合いを見て女たちに襲い掛かります。逃げ帰ったサビーニ族の男たちはローマへ攻め込み、4回の戦いの後和睦し、サビーニ族の多くはローマに移り住みます。もちろん、ローマ人と同じ権利を獲得してのことです。

 ん?普通に考えたらローマ人というより山賊どもに女たち(たぶん娘たち)を奪われた事件ですから、サビーニ族が簡単に妥協するとは思えませんよね。しかし、強奪された女たちは奴隷にされたのではなく、本当に妻にされていましたから、夫と親兄弟が戦うのが耐えられず説得したんだそうです。で、親たちも「まぁ、そういうことなら…」って言うことになったんでしょう。

この事件はローマの特徴を2つ示しています。

 一つはローマ人は戦争をして負かした相手を自分たちと同じ権利で取り込んじゃう性質があります。見下して支配するのではなく、一緒に暮らそう!というわけです。もっと言えば、あなたも今日からはローマ人だ!っていう感じです。この性質はローマ隆盛の要因だと言われています。実際この時もサビーニ族の王を共同して王にしちゃいました。つまり2人の王ですね。その後、すぐにサビーニ族の王は戦死していなくなります。何やら陰謀の匂いがしますが、まぁいいでしょう。

 もう一つは、ローマ社会は男尊女卑ですが、それはもっぱら政治的な権利などにおける話だったと思います。古代は何と言っても戦争が多かったし、この血で払う税こそ最も重要視されましたから、当然政治向きの権利は戦に出る男性のものになりました。でも、それ以外、つまり家庭内ではそれほど抑圧されていたわけでもなく、所謂鬼嫁の類もたくさん現れます。もし、強奪した女を奴隷のように扱っていたらサビーニ族の男たちは絶対に許さなかったと思うんですよね。

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 さて、嫁も来たことですし、国内の体制を整えようかということで、ロムルスを王としながらいくつかの機関を作ります。それが元老院と市民集会です。これはサビーニ族の一件より先に取り掛かっていたのかもしれませんね。まぁ、前後しても問題ないでしょうから、進めますね。

 元老院は、初めのうちは山賊の中でも腕っぷしの強い有力者、またはちょいと素性の良い者を選んだんでしょう。最初100人で構成されます。王に対する助言をするのが役割でした。王に指名され、終身制なので、後に貴族院的な性格になります。

 そして市民集会ができます。

 この市民集会はローマ市民権を持っている人全員で構成されます。王が立案したことの賛否を決める機関になります。王の選出もここで決めるくらいです。

 で、その王についてお話していませんでした。

 王は市民集会で選ばれます。ですから終身ではあっても世襲制ではありません。そして王は元老院の助言をもとに市民集会の賛成を得て立法・行政・軍事を行います。

 なんだか王政って言っても、専制君主的ではないんですよね。普通王様って言ったら、何でもかんでも自分の思ったようにしたい!っていうイメージでしょ。ですから、ローマの王政は共同体の代表指導者的な色合いが強いですね。もっとも、この王の仕事の最たるものが戦争での指揮でしたので、誕生したばかりの国にとっては、やっぱり王様の方がなにかと都合が良かったんでしょう。

良く引き合いに出されるのがアメリカの大統領と議会の関係です。選挙で選ばれた大統領は行政の責任者であり、軍の最高司令官です。ローマの王と違うのは立法権がないってことですね。

 アメリカの上院はローマの元老院と同じようにSenateと呼ばれます。役割はローマのそれとは大きく異なりますが、大統領と議会が常に緊張関係にあるところがよく似ています。あ、そういえば今はトリプルブルー状態で、緊張関係にありませんね。だからバイデンさんはあんなふうでも大統領だと言い張っていられるわけですね。

 ふっふっふっふ!私がローマの話をグダグダとしてきた理由がわかりましたね。

 そうです。このローマの話と比較しながら、バイデン政権を批判しちゃおうというのが、今回のブログの趣旨なのです。

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 さ~て、いってみましょうか!と思っていたら、そろそろ終わる頃合いになっちゃいました。

 続きは次回にまわしますね。