さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

㊷だから差別なんかしちゃだめです。

 みなさん、こんにちは。

 

 大坂なおみさんについて、叩く人、擁護する人たくさんいますね。

 まぁ、トップアスリートですからね。さらに黒人差別問題について発信しているので、余計に世論を刺激するのでしょう。

 でも、なんだか気持ち悪いです。彼女を叩く人の言っていることも、擁護する人の言っていることも。

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 私は日本に住んでいて、これまで差別を受けたと思うことはありませんでした。

 だからかもしれませんが、正直に申し上げて、人種差別についてどこか他人事のようなところがありました。それは、実際に差別を受けた人の苦痛を肌で感じることがなかったので、どうも実感できなくって。するとどうしても教科書的な言葉をなんとなく鵜呑みにしてしまっていたような気がしています。つまり「人種差別はよくありません。だから人種差別をしてはいけません」というふうに。いや、もちろんこれは正しいと思います。私が言いたいのは、実際に人種差別がある社会に住む人とそうでない社会に住む人の危機感や問題意識はまるで違うんじゃないかな、ということです。…日本に差別がないのかと言えば、あると思います。しかし、それがどれだけ顕在化し、社会構造に影響しているのかと言えば、アメリカとは全く違うのでしょう。うん、そういえば良かったですね。ある、ないで話してしまうとわかりやすいけど本質からズレてしまいますね。すみませんでした。

 少し年を取ったことや、学生時代にゼミでアメリカの公民権運動について少しですが(本当に少しです)、本を読んだりしたので、差別については少しばかり考えました。

私は、生まれによる差別は絶対にあってはならないと考えています。性別、国や民族、姿や肌の色、家族等々本人にはどうすることもできないことを理由に差別することは絶対に間違っていると思っています。(そもそも差別なんてしちゃいけませんよ)

 だって、本人は何をやっても差別されるわけでしょ。そんなことは認められません。だから、そんなことを理由に人を差別している人の話は聞く必要ないでしょう。

 そして、私は本人の言葉や行動によって判断するようにしています。

 犯罪者は言うまでもなく、日頃、他人に迷惑をかけるような行為をしたり、他人を傷つける言動を繰り返す人を信用しませんし警戒します。でも、攻撃したりしません。正直に言えば、関わりあいになりたくないからですね。距離をとるだけです。

 それだけです。あ、あとこちらに攻撃をしてくる人には全力で抵抗しますけど、それは誰でもそうでしょ。

 で、話を大阪さんに戻しますが、批判的な人が言っていることはメチャクチャです。「スポーツ選手が政治的発言するな」とか「日本人ならそんなことしない」とか、内容そっちのけで言っています。お話になりません。でも擁護している人も「テニスプレイヤーである前に一人の人間だ」って言っています。これまた内容は置いといて系です。批判的な人の意見は無視します。擁護派の人のお話はちょっとおかしいですね。彼女はアスリートとして発信しています。もちろん自身の努力によって勝ち取ったものですが、その影響力は十分理解した上での発信のはずです。状況によって、立場をコロコロ変えてしまうのはよくありません。本人が望んでいるのかどうかにかかわらず、著名な人には大勢の人々に影響を与える力を得ているわけですから。

 さて、大阪さんが訴える黒人差別反対について、BLMのTシャツでコートに登場したことからも、BLM支持という立場なのはわかります。で、このBLMっていったい何を求めているのでしょう。「黒人の命は大切」はわかります。当然です。でも最近は「黒人の命こそ大切」になってきているような気がします。さらには「黒人に危害を加える白人警官の命は奪っても良い」とも思われる事件が起きています。こうなると話は全く違ってきます。これまで受けてきた差別に対する報復を正当化しているように思えるからです。これには完全に反対です。また、BLM運動を笠に着て略奪や暴動をしている人々もいます。みんなBLMって言っています。

 アメリカで起きているデモの大部分は平和的なものだと聞いています。白人警官に対する銃撃や暴動、略奪といった行為は、この平和的にデモをしている人々の足を引っ張っているように思いますが、はたして大阪さんはこの点をどう考えているのでしょうか?もし、それは黙認します、というのであれば彼女の主張は支持できませんね。この点は彼女もはっきりさせておいたほうが良いと思います。知らない間に利用されちゃうかもしれませんからね。

 かつて1950~60年代に起きた公民権運動の時は、今より法律も整備されていなかったので、はるかに困難な運動だったと思います。それでもワシントン大行進のように平和的で、非常に大規模なデモにまで登りつめました。結果として差別はなくなりませんでしたが、それでも暴力でなく平和的な運動でないと変革はできないことを示してくれました。

 この黒人差別撤廃運動を違う目的で利用している勢力があるとの話をよく聞きます。もしそうなら、なかなか混乱は収まらないかもしれませんね。だって、そういう人を取り締まるための警察が今回の問題の元凶だとされていますから。彼らが取り締まりに動いたら、格好の餌食にされてしまいます。警察は早急に差別的思想のある人を排除するべきですし、より踏み込んだ法整備も必要でしょう。しかし、運動内部にいる別の目的を持つ人々については運動をしている人々自らが排除するべきだと思います。

 その上で、これまでのルサンチマンを解消するための努力を双方が行わなければなりません。差別とは人の尊厳を傷つける行為であり、その傷を癒すためには長い時間が必要になるでしょう、だから差別なんかしちゃだめです。

 

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 ちなみに、最近芸能人やスポーツ選手などの著名人が政治邸な発言をされる機会が増えてきたように思います。特に人気商売である芸能人がそうした動きをするとき、必ず非難、というより誹謗中傷をする人々が湧きてきます。これって、どうしようもないような気がします。だって、ファンは自分の中に自分にとって都合の良い偶像を作りますからねぇ。その偶像は政治的な発言などせずに、限りなく自分好みの振る舞いに終始します。ところが本家本元の芸能人が、左右どちらかに偏った発言などしたらどうでしょう。自分の意に沿うのであればまだ我慢もできますが、意に沿わない場合、裏切られた!となっちゃいませんか。ですから、芸能人は批判が怖いのではなくファンが離れてしまうのが怖いのでしょう。人気を高めて高収入を得た上で、自由に発言するけど、いつまでもファンでいてね!とは少々虫が良すぎるのではないでしょうか。なので、この点をきちんと理解し、覚悟した上での発言ならば、なんら問題ないと思いますが、好きなように発言して、ファンが離れてしまったら、狼狽えてみたり、自分だって一人の人間だって祈ってみたりするのはいかがなものでしょう。

 それなら、SNS上の別の名前で発信すればって思いますけど、それはやらないでしょうね。売れている名前で発信してこそ自分の人気(影響力)を実感できるのですから。

 

 それにしてもネットの世界では汚い言葉が氾濫していますよね。

 日本人って実はこんな風だったんだ、って最近悪い意味で思いを新たにしています。

 一応マスコミの方や活動家の方にも申し上げてきます。