みなさん、こんにちは。
あおり運転が厳罰化されてから初の逮捕者が大分県ででるようです。
なんでもこの犯人はあおり運転をした後、相手の車の前方に割り込み急ブレーキ、車を止めて相手運転手を引きずり出し包丁を突き付けて脅したそうです。これって、あおり運転が問題なのか、その後の包丁を~が問題なのかよくわかりませんが、そういう人は厳正に処罰してほしいものです。
私はあおり運転はしません。
車のブレーキが信用できないから。急ブレーキ踏まれるとぶつかっちゃいそうだから。あと、相手が予想以上に怖い人だったら嫌だから。
…あ、でも相手に悪いからとか良くない行為だからとか、正直言ってあまり思わないですね。なぜでしょう?私が悪魔の手先だから?善悪の判断がつかない子供だから?
まぁ、否定はしませんが、以前大工さん達と飲んだ時にそういう話になったことを思い出しました。
その時は丁度高速道路で相手の車を無理やり止めて、結果相手の車が後ろから追突され2人亡くなった事件があった頃だったと思います。
当時の会話はこんな感じでした。
大工A:だからあおり(運転)はやっちゃいかんのよ。警察ももっととっ捕まえな
いから、こんなやつ(犯人)がこんなことしやがるのよ。
私:でも、なかなか証拠がないから警察も全部は捕まえられないんじゃないの。
カメラつんで走ってる車なんかそんなにおらんし。
大工A:そうは言っても、あいつら(あおり運転をする人達)むちゃくちゃしやがる
からな。いっそワシのほうからサイドブレーキ引いて追突させたろうかと思
うくらいだ。
大工B:まぁ、そう言うな。確かにこいつ(犯人)はむちゃくちゃだがな。でも、あ
おられるやつにもあおられるワケがあるんじゃないの?急に割り込んできた
り、トロトロ走るやついっぱいおるだろ。最近は一生懸命ケータイ(たぶん
スマホのこと)見ながらフラフラしとるやつもおるしな。
私:そんなのに近づいたら逆に危ないんじゃないの?
大工B:ワシももらい事故したくないから、ケータイ触っとるやつには近づかんよう
にしとるが、何せ、腹が立ってなぁ。あいつら周りの人間のことをまるで考
えとらんで自分勝手なことばっかりしやがる。一遍わからせてやらにゃなら
ん。
大工A:別にお前がわからしてやらんでもいいだろ。それに、そんなことしてもあい
つらにはわからんよ。わからんからそんなことするんだろ。逆にそいつらを
あおって事故にでもなってみろ、お前のほうが悪いってなるに決まっとる。
ついでに聞くが、前が詰まっとるときに後ろからやってきてえらいあおるや
つがおるだろ。ワシはなんも悪いことしとらんぞ。ありゃなんだ?
私:あ、それ私もあったあった。あれムカつくよね。文句があるんなら、先頭の
やつに言えよって感じだよね。
大工B:そりゃあ、そいつがバカなんだろ。そんなバカあいてにしてもつまらんこと
だわ。それにワシが言っとるのは仕掛けてくるやつがいるから、腹が立って
あおるやつがおるっちゅうことだ。気持ちはわかるしな。
大工A:いや、だから、仕掛けるやつらもバカなんだろ。バカだから割り込むし、ト
ロトロ走るし、ケータイいじるんだろ。バカあいてにしてもつまらんのだ
ろ。まぁ、ワシも気持ちはわからんでもないが。まぁ、やめとけやめとけ。
大工B:でもなぁ、なんか泣き寝入りっぽくないか。バカのくせにヤリ逃げ(下品)
しやがって。なんかなぁ。
大工A:別にお前が罰をくれてやらんでもいいだろ。まぁ、見とけ。そんなバカはろ
くな死に方せんのだから。(ニヤッ)
私:(なんか怖い)…あー、から揚げお代わり頼んでもいいですか?
大工A:ワシャいらん。
大工B:ワシもいらん。
私:チッ。
大工A,Bのお二方は私より二回りくらい年上で、仕事中はとても温厚な方々です。
私が現場監督だからというだけではなく、これくらい年が離れていると子ども扱いなので、タメ口で話しても問題ありません。
さて、この会話で少し整理ができると思います。
まず、みんながあおり運転をしているわけではないこと。そして、肯定もしていないこと。そして、自分勝手な運転をしている人に対して腹を立てていること。少し意見が分かれるのは、腹が立った時仕返しとばかりにその相手をあおるかどうかの点。たぶん大工Bさんはあおり運転をしてそうな感じです。
これとは別にこんなこともありました。
ずいぶん前のことですが、雨の日軽トラで事務所に帰ろうと運転していたら、左の脇道からタクシーが出てきました。あまりスピードを出していなかったので、急ブレーキを踏んでぶつからずに済みましたが、少しスリップしちゃいました。タクシーの運転手のおじさんはその段階でこちらに気が付いたようですが、何もなかったように反対車線に侵入し去っていきました。私はというと、ぶつからずに済んで安心した後、憤怒の一念に燃え上がっており、しばらく車を動かしませんでした。追いかけてやろうかと迷っているところでしたね。するとパトカーのサイレンが近くで鳴り、なぜが私の軽トラの前で停車。えっ、私、…何もしてないよ。え、なぜ?とパニックになっていると、お巡りさんが降りてきて、「運転手さん、大丈夫ですか?とりあえず免許証見せて」というので、私、目一杯挙動不審状態で免許証提示。お巡りさんが免許証を確認している間に少し落ち着いてきたので、「私、何かしました?」と聞くと、「いやぁ、急ブレーキかけて少しふらついていたからね」「それはタクシーが飛び出してきたからですよ」「だろうね」「だったらあっちを追いかけたほうがいいんじゃないんですか」「いやぁ、ぶつかったわけでもないからね。それより、運転手さんのほうが心配でね」「???」「あ、運転手さんに落ち度はないことは知っているからね。ごめんね。これも仕事なんで」雨に濡れながら、終始ニコニコと話してくれたお巡りさんでした。
今考えると、すぐ発進しなかったので様子を見に来ただけでなく、私が仕返しに動かないように釘を刺しに来たのかもしれませんね。
ありがとう、お巡りさん。そのお顔はすぐに忘れちゃったけど、今でも感謝しています。
このことがあってから、大工Aさんと近い考え方になったようで、ヒヤッとすることがあると、ひょっとして自分もほかのところでバカみたいなことをしていないか考えるようになりました。たまに思い当たることはありますので、気を付けるようにはしています。
仕事柄、車で移動することが多く、運転中ヒヤッとしたり、不愉快に思うことはしょっちゅうあります。でも、決して仕返しなどはしません。(当たり前です)一人プリプリしながら、私はあんな馬鹿なことはしないよねっ、ねっ、と思うようにしています。
あおり運転の厳罰化はその件数を減らすことに効果はあると思います。
しかし一方で、その原因となるような自分勝手な運転(だからと言ってあおっていい理由にはなりませんが)がなくならなければ、ハードルが高くなった分自棄になった者が引き起こす事態はより深刻なものになるような気がします。
「とりあえずあおっておいたら気がすんだよ~」はできなくなりましたからね。
なので、周囲に気を配った運転をしないと、思わぬトラブルに巻き込まれるよ~。くらいは繰り返し発信しておくべきだと思います。
ちなみに、大工さんとの飲み会でから揚げのお代わりをこっそり頼んでおいたら、「いらんと言ったろうが!!」と激しく叱られてしまいました。
まぁ、ゴチになったからいいんですけど。