さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

260 ・・・私、ちょっと厳しすぎますかね…。

 みなさん、こんにちは。

 

 少年法の改正案が今国会で上程されました。

 概要としては、18歳と19歳は厳罰化され、起訴されると実名報道が可能になるというものだそうです。背景には、18歳から成年とする民法改正があるとのこと。

 一方、18歳と19歳は「虞犯」が適用されなくなります。虞犯、虞犯少年っていうのはwiki選手によると「一定の不良行状(虞犯事由)があって、かつ、その性格又は環境に照らして、罪を犯し又は触法行為をするおそれ(虞犯性(ぐはんせい))がある少年」なんだそうです。例えば、友人宅にいた時、友人が覚せい剤を所持していた場合、一緒に警察に連行されます。成人の場合、ここで使用したわけでもなく、所持していたわけでもない場合釈放されますが、未成年者の場合は少年院に送致されることがあります。理由は今はやってなくても、こんな連中と付き合ってるんだから、いつかやるかもしれない。だから、少年院に閉じ込めておくっていうことですね。犯罪を犯しそうな未成年者にそれをさせないためとはいえ、随分と乱暴なやり方です。人権侵害上等!みたいな感じ。これを良しとするかどうかはちょっと置いときますね。

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 話を戻しますと、まぁ、18歳以上が成人になりますからね。今回の改正案は一気にそこまで踏み込まず、妥協的というか、段階的というか、まぁ、そんな内容になっているようです。

 18歳以上を成人とするからには、権利と義務も同じように扱うべきとは思いますが、いまだに慎重論が根強いようですね。もっとも、18歳になれば全部20歳以上の人と同じってわけじゃないから、わからないでもないですね。喫煙や飲酒やギャンブルはできませんからね。

 まだ、改正案が出されただけなんですが、議論の中には少年法の精神に背く!とか、更生の意思を摘み取ってしまう!とか言う意見もあるようです。言ってみれば、まだ子供なんだからっていうことなんでしょうね。

 何を言ってんでしょうね!

 別に万引きしたり、落書きしたりしても名前を公表しちゃうぞ~!って言ってるわけではありません。殺人は言うに及ばず、放火、強盗、強制性交、組織的詐欺等々凶悪犯罪の場合ですよ。この中に詐欺が含まれるあたりが昨今発生している犯罪の性格をよく表しいていますけど…。法律上は法定刑の下限が1年以上の懲役・禁錮の罪だそうです。

 こんなの当たり前なんです。18歳、19歳で働いている人もたくさんいます。大人と一緒にいる時間が長いわけですから、当然いろんなことを知りますよ。学生だって高校の頃とは全然違う、何と言いますか、変な解放感に中にいますからね。そして、いずれにしても体の大きさも体力的にも大人と変わりません。悪いことをしたら、当然罰を受けなければなりません。

 それに、更生、更生って言いますが、本気で更生するのなら、厳しい刑を受けた後、今度は社会の冷たい仕打ちを受けながら、歯を食いしばって行わなければなりません。手取り足取り、いい子いい子して更生なでできるものではありませんからね。

 ・・・私、ちょっと厳しすぎますかね…。

 以前も申し上げたように、日本って死んだ被害者よりも生きてる加害者の方を重視しますよね。この傾向は本当に改めたほうがいいと思っています。人権、人権というのなら、生きる権利を理不尽に奪われた被害者の人権こそ最も重視されなければなりません。はっきり言っちゃえば、人の人権を踏みにじるヤツの人権なんか、知ったこっちゃありません。

 私がこうした考えを持つに至ったのは、以前も申し上げたように「光市母子殺害事件」の報道をみた時からです。詳しくはwiki選手でご確認ください。本当に腹立たしい事件です。人妻と小っちゃい子を殺害しておいて、何が更生でしょうか?死刑を回避したい弁護団は盛んにこう言ってましたし、自称人権派の人たちもそんなことを言ってましたね。被害者の夫が悲痛なコメントをして話題にもなりましたが、あえて言えば、この人がかわいそうだからではなく(十分かわいそうですが)、亡くなった二人の聞くことができない無念の思いを想像すれば、加害者が少年であろうと極刑をためらう理由などないはずです。

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 で、ここからが本題なんですが(いつも前置きが長くてすみません)、少年法をどうのこうのという前に、教育を何とかしてほしいと思っています。罪を犯したものをどうするのか考えるのは大切なことですが、如何にして罪を犯すことを防ぐのかは、もっと大切でしょ。そうは思いませんか?少年を加害者として罰しなくていい上に、被害者がいません。予防、防犯を考えることは大きなことを言えば、国全体の利益になります。

 その背骨になるのは教育、小中高で行われる学校教育が一番大切だと思っています。この国の歴史について、何やら未だにもめてはいますが、それは置いといて、少年法の改正をして厳罰化の方向に進めるのであれば、成人の年齢を引き下げるのであれば、合わせて、刑法や民法の知識も教えるべきだと思うんですよ。もちろん、年齢に合わせて考慮されるべきだとは思いますけどね。

 人を騙したり、モノを盗んだり、ケガを負わせたらこういう罰を受けることになります。そして、その後こんなに苦労することになります。というふうに。もちろん、それがなぜいけないのかも教える必要はあるでしょうが、そっちのきれいごとばっかり言ってても、わかる子はいいんですけど、わからない子は右から左へ聞き流しちゃいます。そして、こうした教育は加害者になることを防ぐだけでなく被害者になることを防ぐ効果もあると思います。

 できるだけリアルに、少年院や刑務所の映像を見せるなりすればいいと思います。

 世の中の光の部分だけを見せて、いい仕事をしたような気分の人は先生とは言えません。影の部分もしっかり教え、教え子が道を踏み外さぬよう厳しい戒めを与えてこそ先生なのです!

 こうして考えると、教わることがたくさんありますね。

 こりゃ、子供達も大変だなぁって思ったりしますが、よく考えてみると、こうした生活の上で必要な知識を教えることは、時にフワフワと現実から逃避してしまう子供たちを引き戻し、お勉強にも身が入るかもしれませんよ。なにしろ、具体的に自分の将来を考える材料にもなりますからね。

 学校も家庭もできれば避けて通りたいことなのかもしれませんが、TVだけでなくネットからも溢れるほどの情報が噴き出しており、何が正しいのかさっぱりわからないようなことになっては大変です。

 子供がかわいいとか、更生してほしいというのであれば、そもそも犯罪に手を染めないよう努めるのが大人の役割ってもんです。しらじらしく耳障りの良い偽善の言葉など無視です!無視!

 まぁ、そうは言っても先生も大変ですから、もう少し先生の待遇を向上させたらいかがでしょうか?もちろん暴力セクハラ破廉恥教師などはその分重罪に問えば良いのです。一生島流しとか。あ、無人島です。

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 毎年、夏になると、TVなどが原爆被害者の方々のお話を盛んに報じます。それはいいんです。大切なことです。災害についても、その節目節目で報じられます。これも大切なことです。でも、犯罪被害のことは、その時だけ注目されて、時間の経過とともに忘れ去られてしまいがちです。いずれも理不尽に命が奪われたとしても、その扱いは雲泥の差です。

 重ねて申し上げます。厳罰化の流れについて反対はしませんが、同時に犯罪を犯さず巻き込まれないように指導していくことも合わせて行ってほしいものです。