さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

㉙虫の世界は不思議がいっぱいです。

 みなさん、こんにちは。

 

 あんまり暑いと虫も出てこないのでしょうか?

 何となくセミの鳴き声も少ないようですし、蚊に刺されて困るなってことがあまりありません。おかしいですね。

 夜になれば、少なくとも日中よりは気温も下がりますので、蚊がでてくるのかな?とも思って長袖(コンプレッションウェア)を着ていましたが、まったく刺されないので、半袖のTシャツで歩くようにもなってしまいました。でも、こっちのほうが暑いかも。

 虫は基本的に変温動物で、45度くらいまでは何とか頑張るそうですが、これって死滅ラインなので、まぁ、40度近くなったら動くのがだるくなるのでしょうね。虫も生き物ですから、年々気温が上昇している夏は過ごしにくいのでしょう。虫にとっても難儀な時代になったということですね。

 虫って、我々が大人になると接点がなくなりますよね。もちろん仕事上虫との関係を断ち切るわけにはいかない、という方もいらっしゃるでしょう。特に農業をはじめ林業や酪農、牧畜など第一次産業に従事している方々は害虫として、時に益虫として虫とのかかわりをお持ちでしょう。

 私も仕事柄、シロアリ等建物に害を及ぼす虫や、蚊や蠅、ゴキブリなどの発生による生活特に衛生面での相談をよく受けます。

 しかし、子供の時のような虫とのかかわり方ではないですね。

 

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 ちょっと子供の時に帰ってお話してみます。

 今時分なら、カブトムシやクワガタムシのシーズンですね。

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 近所に大きな神社があったので、それらを捕りに、早朝木のまわりの土の上や木の幹を見に行ったものです。達者な友人はひょいひょい木に登って、その枝を掴み大きく揺すってくれました。調子のよい時は2・3匹ポトポト落ちてきます。

 カブトムシやクワガタムシはあの角や顎が魅力的ですね。

 特にノコギリクワガタの湾曲した大顎を見るとうっとりしてしまいます。まぁ、弱いですけどね。小型のノコギリクワガタのまっすぐな顎も可愛くて好きです。やっぱり弱いですけど。

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 あと、カブトムシのものを掴む力は凄まじいものです。カブトムシの背中を持って仰向けにしそのお腹にカナブンを乗せたら、すごい力で締め付けてカナブンの足はもげるし、ボディは凹むし、大変な惨事となってしまいました。

 草叢に分け入っていくとカマキリがボーっとしているので(カマキリとしては擬態化して獲物を待っていたのでしょうが)、簡単に捕まえられます。

 あのう、カマキリって強いんでしょうか?これはいつも思うんですが、体は柔らかいし(カブトムシと比べて)、特にお腹なんかポニョポニョですよ。鎌の力も弱いし(ヒラタクワガタと比べて)、バッタのキックが決まれば簡単にノックアウトされそうな頭をしています。まぁ、バッタもキックが得意ではなさそうですし、蝶や蝉を食べて、草原の覇者としてこれからも頑張っていくのでしょうね。頼りないのですが…。

 落ち葉が堆積してじめっとした土を掘るとおけら(ケラ)が結構見つかります。私はこのおけらが結構好きでした。土を掘るために進化したような腕(前足)をほれぼれとしながら眺めていたものです。あと、他の足もなんだか逞しいし。

 暑さが緩み秋の気配とともに赤トンボの群れを見かけるようになります。人差し指にとまったトンボの目の前でもう一方の手の人差し指をくるくる回すと本当に動きが止まるみたいで、止まっているトンボの足を親指と人差し指で挟むと簡単に捕れます。

 捕まえたら羽が痛まないように束ねるようにして持ち、しみじみとその仮面ライダーのような顔を眺めます。かっこいい!お腹を触ると、一生懸命その足で払いのけようとしますが、その力加減がちょうどいい気持ち良さなので、しばらくそれを堪能してから放してやります。フラフラしながら飛んでいくトンボを見送りながら感じる何か悪いことをしたような軽い罪悪感も、この手の遊びのスパイスだったような気がします。

 一応申し上げておきますが、私は特別虫好きではないと思っています。

 子供の頃は、ほとんどの友達がそういう遊びをしていました。

 私には理解できないくらい情熱的に虫を愛していた友人は、本格的な水槽をたくさん持っていて、専門書に載っていそうな美しい装備を整えていました。

 私はというと、2・3日つつき回したら満足しちゃうので逃がしてやる。で、また別の虫を取ってきては同じ事を繰り返す。あ、飽きっぽかったのか、移り気が過ぎたのかよくわかりませんが、そんな感じでした。一つ言い訳をさせていただくとすれば、虫って思ったほど動かないんです。金魚などは四六時中動いてくれるので、見ていて飽きないのですが、虫は普段はじっとしています。カブトムシなどは餌を食べている時でさえじっとして動きません。だから、触っていて楽しい間は良いのですが、こっちもじっと、見ていてもおもしろくなくって。…すみません。

 

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 まぁ、子供の頃の我々にとって、虫は犬や猫よりも身近な存在だったような気がします。今でこそ家の中で犬や猫を飼っているお宅が増えましたが、当時それは一般的ではありませんでした。少なくとも我が町では。

 犬や猫に会いたければ、飼っているお宅に行くしかないですし、野良犬や野良猫に対して、当時の人々はかなり厳しいスタンスでした(残飯やゴミを漁るから)。とりあえず、人間以外の生き物に触れてみたいと思ったら、一番お手軽だったのが虫でした。誰々がヒラタ(クワガタ)を捕った、と聞けば当時子供達の間ではちょっとしたニュースになったものでした。

 まだ暑いので、日中外遊びをするのは大変ですが、涼しくなったらトンボを捕まえて、その面構えをもう一度確認してみようと思っています。

 

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 ところで、これもずっと思ってきたことですが、虫の足ってなんであんなに細いのでしょうか?というか、なんであんなに細いのに十分に機能しているのでしょうか?

 調べてみると、体積やら質量やら比重やら重力やら、いろいろな答えがあるようです。でも、私が言いたいのは見た目上の問題なのです。う~ん、どういえばよいのでしょうか?例えばゾウを見ると何となく安心します。あの足ならあの巨体を支えるのに問題なし!と思えます。キリンはちょっと微妙…。ダチョウはなかなか良い足をしていますが、鶴の足はどうかしています。ただ、羽や毛がなくなったら、ボディは案外スマートなのかもって思えなくもないので、とりあえずセーフです。でもカマキリの後ろ足4本は、あのでっぷりとしたお腹を支えるのにはどう考えても力不足に思えてなりません。カマキリ自身が不満に思っていないのなら、他人がどうこう言うことではないと思いますが、太さについて、ボディとの割合が私の中でどうしても腑に落ちないのです。

 昔からそれでうまくやってきたのだから問題ない、というご意見もあるようですが、どうしても納得がいかないんですよね。

 実はこれって子供の時から思っていたことです。

 さらに言うと、例えば私のマンションの部屋(3F)のベランダから、羽のないアリが飛び降りたとします。彼は着地と同時に素晴らしいダッシュを決めることは間違いありません。

 いったいどうなっているのでしょうか?

 

 虫の世界は不思議がいっぱいです。

 ということはまだまだ楽しめそうですね。

 とりあえず、ファーブル昆虫記でも手に取ってみようかと思っています。