みなさん、こんにちは。
今日は毎月恒例の草刈りの日でした。
叔父貴宅の庭の草刈りですね。
トノサマガエルのガブちゃんと会ったのもこの草刈りの時でした。
で、そのガブちゃんと会って以来、やたらと時間がかかるようになっちゃって…。それ以前は早いと大体1.5時間くらいでできていた草刈りが、今日なんか3時間くらいかかっちゃいました。まぁ、暑いですからね。休憩して水分を補給しないといけないからなんですが、それだけでなく、草刈り機の前に逃げ惑うカエルや虫(バッタがほとんど)を見かけると、ついつい待ってしまうようになっちゃったからでもあるんです。
あ、別に優しい一面をアピールしてるわけじゃありませんよ、本当に…。別に、褒めてくれてもいいけど…。・・・、そうじゃなくって、ガブちゃんと会って以来、草を刈ってる間に、知らないところで虫やカエルをたくさん傷つけたりしてたんじゃないの?っていう、考えてみれば当たり前なことがよりリアルに感じられるようになったからなんですよね。
まぁ、そんなこんなで、今までよりも時間がかかるようになっちゃった草刈りですが、暑いこの時期は大体2回の休憩をはさんで行っています。
その2回目の休憩の時でした。
気が付いてみたら、電線や敷地の境界付近に貼ってあるロープの上に夥しいスズメたちがとまっていたんです。そして、草を刈ったところに降り立ち、ひたすら地面をついばんでいました。おそらく、草を刈られて、隠れていた小さい虫がアタフタしてるところを食べてるんでしょうね。
中には大きなバッタを道路まで引きずり出して、咥えては投げ、咥えては投げを繰り返しているスズメもいました。咥えたところを引きちぎるためでしょうが、ずいぶん荒っぽいマネをする奴もいたものです。スズメにしてみれば真剣な狩りの真っ最中なんでしょうが、傍から見てると、同じことを繰り返してるのがちょっとおかしかったですね。
その荒っぽいスズメを遠くに見ていると、ふと近くにもスズメがいるような気がしたので、そっちに目を移したら、なんかちょっと違いう鳥がいました。私から1mくらいのところに。
大きさはスズメと同じくらいなんですが、頭や背中や羽が黒く、お腹が白くて尾(?)が長い子でした。あとで調べてみたら、セグロセキレイだったような気がします。で、その子は人間の私を全く恐れていませんでした。なにしろ1mですからね。
首を前後に振ることで前進をしてるのは何とも鳥っぽいんですが(鳥ですからねぇ)、虫を見つけてはわき目も振らずそれに一直線に近づきます。そんなふうだから、人間の私のことなんか気にもしないんでしょうね。
次第にこっちの方が緊張してきたので、つい、「あのう、オレ、人間なんだけど、大丈夫?」って声をかけちゃいました。バカでしょ。するとこのセグロセキレイ(と思われる)の子はこっちを見てちょこっと首をかしげるようなしぐさをしたんです。かっ、かわいい!!!あ~、ず~っと見ていたいって思った矢先、叔父貴が飼ってる2番目の猫がやってきたものですから、セグロセキレイの子は慌てて逃げちゃいました。
これには私も頭にきたので、憤怒の表情でドスドス足を踏み鳴らして近づいていったら猫のヤツ逃げちゃいました。まったく、空気が読めない猫には困ったものです。
あ~あ、せっかくかわいい鳥を見つけたのに!って残念に思いながら座り直した私の右手の近くに、なんと親指の爪くらいの大きさのアマガエル発見!かっ、かわいい!!!さっそくカエル子と名付けましたよ!・・・、まぁ、いいじゃないですか。
で、このカエル子ですが、そりゃもう必死になって小っちゃな虫を探しています。いきなりこっちに近づいてきたかと思ったら、なんかゴマ粒より小さい虫がいたみたいで、至近距離まで接近して5㎜くらい舌を伸ばしてカプッ!で、今度は鉢の上に虫の気配を感じたようで登ろうとするんですが、濡れてるから滑るのか、3㎝くらい上ったところで背中から地面に落ちちゃいます。かっ、かわいい!!!この子もず~っと見ていたい!そう思っていたら、叔父貴が「お~い、いつまで休憩してんだ!さっさと終わらせてくれ!」ですって。
全くこの飼い主にしてあの猫ありって感じです!ホント困ったオヤジですねっ!
後ろ髪を引かれるような思いで、その場を立とうとしたとき、「ごめんな。お前の仲間を死なせちゃうかもしれない」なんてカエル子に向かってつぶやいちゃいました。カエル子はそんな私の気持ちなど意に介すことなく、ひたすら鉢にアタックを繰り返していました。まぁ、そりゃそうですよね。
残りの草を刈り終わって、カエル子を探してみたんですが、もういませんでした。
そんなに時間は経っていませんでしたから、ひょっとすると小鳥たちに食べられちゃったのかもしれません。狩る側から狩られる側にすぐに立場が変わってしまう野生の世界がこんな身近なところにあるんですよねぇ。
草刈りの後は狩りの時間。それは厳しい野生の食物連鎖の時間でもあるわけです。
あ~、カエル子かわいかったのになぁ…、とすっかりしょぼんとなってしまった私。
部屋に戻り、冷蔵庫を開けると「ようこそ!パラダイスへ!」といつものミケネコ(冷蔵庫の中に置いて閉め忘れを子供の声で教えてくれる猫型の便利グッズ)の声。
「お前は・・・、野生の中にいなくてよかったな」と私。
もう、壊れちゃったかもしれない今日の私。