さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

㉚今回はズバリ芝張りです。

 みなさん、こんにちは。

 

 九月に入りましたが、別に涼しくなるわけでもありませんね。しかし、台風だけは律義にやってくる。本当に困ったものです。

 今年は色々なことがあって、みなさんつらい思いや窮屈な思いをしてきたのですから、もうこれ以上はいらないのに、空気の読めない天気です。

 コロナは気候とは関係ないのかもしれませんが、実際に今年はコロナのせいで日本中、というか世界中とんでもないことになっています。加えて豪雨に猛暑。この豪雨と猛暑は毎年起きているような気がします。この上に台風や雪害まで加わると、本当に自然災害への対応で四苦八苦するような気がして、いかに日本人といっても、その心が折れてしまいそうで心配です。

 まぁ、一応言ってみましたが、日本人の心が折れるわけありませんよね。

 失礼しました。

 

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 さて、こんな時はガーデニングについてお話してみましょう。

 今回はズバリ芝張りです。はい、おっしゃる通り一番良い時期は3月から4月です。

 ですが、10月頃に張るパターンもあるようです。この時期に芝張りをするメリットとして、芝張り後の世話が楽であることが挙げられます。芝張りは基本的にシートをカットされたもの(切芝)を張っていきますが、そのシートが既存の土にきちんと定着するまでの間、毎日水をやる必要があります。これは春でも秋でも変わりませんが、その後の水やりや施肥、さらに芝刈りと矢継ぎ早に作業を行うようになります。あ、これは春の場合。秋の場合は定着したら、水やりもどんどん減らしていきますし、姫高麗芝などは冬の間黄色くなって休んじゃいますので、時機を見て施肥を行うくらいです。

 楽でしょ。

 でも秋に芝張りをするメリットは他にもあります。それは芝生の表層を平らにしやすいことです。切芝を張った場合、目土をきちんと均しても水やりや雨で多少なりとも凸凹ができてしまいます。それに対して目土を足して均すことを繰り返して平らにしていくのですが、芝が長く伸びた状態でやるのはちょっと大変です。それを芝が休んでいるうちにやっちゃおうというわけです。これなら、雨が何度か降った後、凹んだ所に目土を入れて均しているうちに平らになります。楽でしょ。

 デメリットとしては、芝が実際に生きた状態でついたのかどうかの判断が難しいことと、定着が不十分な状態で張った後、寒気にさらされると大きなダメージを受けてしまうことです。ついたのかどうかの判断はやはり新芽が出てくることで判断したほうが良いですので、春まで待つ必要があります。その段階で枯れた部分を貼り換える必要があります。定着不十分というのは目土を入れて均す、雨が降る、を繰り返している場合、ほとんど起きないので、大丈夫です。目土が足りなくて、シートと地面に隙間が空いているのを放置した場合におきます。ちゃんとやっていれば大丈夫。

 まとめますと、秋に芝張りはとにかくのんびりとできるということです。

 

 芝張りの手順は①土壌の準備②芝張り③目土入れと水撒き、となります。

 何がしんどいのかって言いますと、①の土壌の準備です。これが終わったら芝張りの60~70%が終わったようなものです。特別に地盤の高さを変えない場合、まず既存の土をほぐします。これがキツイ!レーキと呼ばれる鉄製の硬い熊手(我々はガンジキと呼んでいました)で地面をひっかくようにして最大で5㎝くらいの深さでほぐしますが、腕と腰に破壊的な苦痛を与えてくれます。秋にやる場合は、少し肌寒くなってからにしましょう。今やると、間違いなくあなたの体に何かがおきますので、やめておきましょう。ほぐしたら堆肥を混ぜて均していきますが、このほぐしについてできるだけ同じ深さになるように気を付けて行うと、後日行う表層を平らに均す作業が減って楽になりますし、芝にも負担がかからなくなるので、春とても元気に、そして均等に芽が伸びてきます。

 余計なお世話かもしれませんが、①の土壌の準備が終わったら1週間休んだほうがいいですよ。堆肥を混ぜておけば、そう簡単に土壌は硬くなりません。②を始める時に軽くレーキでほぐしてトンボか角材(レンガのお話でも東城)で均せば済むことです。私がお客さんのお宅で芝張りをした時は、仕事ですから、そりゃ①~③まで一気にやりました。ええ、やりましたとも!(思い出しただけで汗が出ます)

 たかが5㎝未満の深さで土をほぐすだけなのに、何年もそのままだった地盤は容易にレーキを受け入れません。同じところをカキカキしながら、腕のだるさや腰の痛みと戦っている自分がたまらなくいじらしくなってきます。ここを乗り越えれば、と自らに言い聞かせながら頑張るのですが、時折ダメもとでお客さんに「一緒にやりませんか」とテレパシーを送ってみます。当然気付いてもらえませんけど。

 

 芝張りの詳しい説明は、ここでは割愛しますが、ガーデニングのコツは無理をせず、楽に続けることですので、秋の芝張りというのも一考に値すると思います。

 もっと楽に、もっとコストをかけずに、とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんので、もう一つお話します。

 それは姫高麗芝や高麗芝ではなく野芝を植えることです。

 ①の工程を行ってから、種をまきます。水をやります。以上。

 どうです。楽でしょ。肥料もあまり入りませんし、芝刈りの頻度も圧倒的に少なくて済みます。難を言えば、あまりきれいではないこと。葉も硬いこと。

 えっ、①だけでも嫌ですって。

 困りましたねぇ。では奥の手です。あまりお勧めはしませんが、雑草を程よく刈ってグリーンカーペット状態にすることです。

 必要な道具は草刈り機と送風吸引機です。

 草刈り機の刃は金属製のものではなく、ビニールの紐のタイプがお勧めです。家の基礎とか構造物を傷つけませんし、ケガのリスクが下がります。地面から一定の高さで枯れるようにアタッチメントを付けておけば完璧です。送風吸引機はまず風を送って刈った草を集め、吸引機能で吸い取ってしまうもので、お庭のお掃除に大変重宝しますので持っておかれると良いですよ。とにかく長くなったら短めに刈る、均等の長さに刈る、これでOKです。ちょっときれいにしたい場合は、気に入らない草だけ抜いてしまえば少しずつ色が整っていきます。花をつけるものがあれば、その花が終わってから刈る。いつも歩くところや、佇むところは短めに刈り、壁際などは長めにしておくと起伏に富んだお庭になります。

 デメリットとしては、…まぁ雑草ですからねぇ。思ったほどきれいにはなりません。それと、長く伸びてから刈りこむと、当然のことながら緑色でなくなることがありますので、頻繁に草刈りをする必要があります。

 私的には芝張りの①の工程がないだけでもありがたいのですが…。

 

 お庭に芝なり雑草なり土をカバーするものがあると、建物への反射熱を抑えてくれると言われていますので、夏がこう暑くなってきた以上、何らかの対応としてお考えになってはいかがでしょうか。その場合、高麗芝と野芝の組み合わせとか、野芝と雑草刈込の組み合わせとかあっても良いのかもしれません。

 

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 お庭でBBQをやろう!と思った時、姫高麗芝を張ってきれいに管理されていると、何となく汚れたり、禿げたりしては…、と思ってしまいませんか?私はそう思ってしまうほうです。貧乏性なのでしょうか?せっかくきれいにしているのに…とか考えてしまいますと、なかなか思い切ったことができません。

 そんな私と同じ悩みを抱えている方々には、雑草刈込作戦をお勧めします。

 ある意味、この作戦の一番のメリットはこのことかもしれませんね。