さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

⑲ただ地図を眺めるのが好き

 みなさん、こんにちは。

 

 いきなりで申し訳ありませんが、みなさん、地図はお好きですか?

 私は大好きです。

 仕事柄ゼンリンの地図はよく見ます。あれって、個人情報のような気がしますが問題ないのでしょうか?まぁ、こちらとしてはお客さんのお宅がわかりやすくて助かるからいいんですけどね。

 釣りに行くときも、目的地へのアクセスだけでなく、磯釣りの場合は特に海岸線や海の様子も見ます。(厳密には地図ではなく航空写真ですが)これは山や川で遊ぶ時も見ます。買い物や外食の際も地図でお店の位置を確認します。

 旅行に行くときなどは、交通機関が自家用車であれ飛行機であれ、必要と思われるところはつぶさに地図で確認します。

 ここまでは、ほとんどの方がなさっていることでしょう。

 私の言う地図が好きというのは、そういうことではなくって、必要に駆られたわけではなく、ただ地図を眺めるのが好き、という意味です。

 昔から学校の社会科の授業で使っていた世界地図は、気が向いたときに眺めていました。今ではグーグルマップがその役目を果たしてくれます。

 パーキングエリアで休憩した時、観光マップみたいなのが大きな掲示板に描かれていますが、必ず見ておきます。大きなショッピングセンターの案内図の前でもしばらく動かずにじっと見つめています。

 もちろん、用事のある場所へ最短距離でたどり着くため、という目的もあります。

 でもこちらは地図好きなので、目的地への経路がわかった後はお楽しみタイムに突入です。ショッピングセンターを例に挙げれば、まず今いるところを確認。その後各テナントの配置を確認。トイレや非常階段(案内図は大抵エレベーターやエスカレーター脇にあります)まで確認。というより、その建物全体を把握するようにいろいろ確認。この段階でかなりワクワクしています。変でしょ。その後、それぞれの配置を吟味しながらこの建物の設計者やテナント等の配置を決めた人の考えを推察していきます。「なぜそこにトイレがあるんだ?」とか「ムムッ、やはりおもちゃ売り場の近くに本屋、100均を持ってきたか。抱き合わせで売る気だな」などと首を傾げたりうなずいたりしています。はたから見れば精神に異常をきたしたとしか思えません。とはいえ、他の方が案内図を見に来ても邪魔にならないように、少し離れたところでやっています。そのくらいの配慮は怠りませんし、目が良いのが役に立っています。

 

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 ところが、日本地図や世界地図を眺めるときは、全く異なることを考えています。

 まず、よく知っている有名な都市に目を向けます。その時の気分でローマだったりニューヨークだったり米沢市だったりします。その位置はすでに知っているので、そこから少しずつ範囲を広げていきます。山や川や湖の配置、海岸線も含めてぼんやり眺めていると、名前は知っていたけれど実際どこにあるのかわからなかった地名や山などが目に入ってきます。「ラベンナってこんなところにあったのか」っていう感じです。私は歴史が好きですので、史上名が通った地名などは何となく覚えています。その地名を見つけたときは、何か一歩進んだような気分になります。どこに進んだのかなどわかりませんが、そんな気分なのです。あるいはニュースなどで何となく聞いていた地名を見つけた時も同様ですね。

 そのあたりから、今度は想像の世界に没入していきます。

 ある時は歴史の舞台に立ち、誰々がどこからどこへ攻め込んだのだが、自分ならこんなふうに攻め込むだろうなぁ、などと勝手極まりない妄想にふけっていきます。

 実に楽しい。いや、本当に。

 最近は地政学などという学問の存在を知り、「サルでもわかる地政学」だったかどうか忘れちゃいましたが、噛み砕いてさらに噛み砕いて、結果何が言いたいのかよくわからなくなるくらい素人に易しい本を買って読んだ関係から、ますます地図を見たときの楽しみが増えました。

 

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 地図は何も正確で詳しいものでなくても楽しめます。ある意味では、さっぱり分からないような、ほとんど暗号化されたような地図のほうがロマンを掻き立てられたりします。例えば徳川埋蔵金の地図などが代表的ですね。昔からこういう半ば眉唾物のようなものが一部の人々の心をガッチリキャッチして放しません。とてもよくわかります。この時眺める地図は荒唐無稽なほどよく、そこから人々は実に自分勝手な仮説を立てて、そこに燃え上がる情熱をぶつけるように冒険へと繰り出すのです。

 まぁ、私はそれほど冒険したい欲求はありませんので、せいぜい地図からの妄想くらいにしておこうと思います。

 

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 地図に関連して、道に迷うことについてちょっとだけお話します。

 道に迷うというのは目的地への道筋がわからない場合と、今どこにいるのかわからない場合とがあると思います。例えば、迷子なんて言うのは後者ですね。

 前者はおそらく地図に問題があるのか、それとも地図が読めない自分に問題があるのかのどちらかでしょう。まぁ、いつでもひきかえせるので精神的にはそれほどのダメージはないでしょう。ところが、後者の場合どれだけ精密な地図を持っていても何の役にも立ちません。街中では目印になるものがたくさんあるので大丈夫でしょう。でも、山の中に入って自分が今どこにいるのかわからなくなると、途端にパニックになります。スマホがあるから大丈夫!という方もおいででしょう。まぁ、確かにそうなんですが、長い時間彷徨ってしまうと、電池はそのうち切れちゃいますよ。このことを逆手にとって、山歩きにサバイバルの要素を取り入れてみるのも良いのではないでしょうか。楽しいですし、万一の時役に立つかもしれませんしね。

 

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 よく人生を道や地図に例える人がいますが、あれってどうなんでしょう。精密な地図だと楽しくないような気がしますし、まったくあてにならないような地図では困ってしまいそうですね。結局、自分で自分の地図に道を描きながら進むしかないのでしょうね。たとえ、その先が楽園であろうと、崖であろうと、ですね。

 でも、正直なところ、年々正確な地図が欲しいなぁ、と思うようになってきました。

 すみません。

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