さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

91 これって怖くないですか。

 みなさん、こんにちは。

 

 私の右手にあるコップのお茶がずっと冷たいままです。

 その金属製のコップは十年以上前に買ったものですが、中の飲み物の温度を維持してくれます。今では当たり前のようにみなさん使っているものですね。

 …不思議です。

 なんでも、二層構造になっていて、中が真空状態だからなんですって。フ~ン、でなんで?基本的に文系の人間っていうのはそういうものです。理系の人の説明っていうのは、ある程度の知識がある前提でお話をされることが多いんですが、そもそもその前提がわかっていないんだから、その後の説明なんかチンプンカンプンにきまってます。

 そもそも真空って何もないってことじゃないの?普通そう思いますよね!

 Wiki選手によると「通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態」だそうです。ん?大気圧ってなに?やっぱりこうなっちゃいます。

 このカップは冷たい飲み物の時しか使いませんが、それにしてもすごいものです。

 そういえば、私が使っているしゃもじは使わなくなった炊飯器に付属していたものですが、表面にぶつぶつが付いています。濡らして使うとごはんがくっつきません。どうして?このぶつぶつはエンボス加工というそうですが、どうしてくっつきにくくなるのかwiki選手は詳しく教えてくれません。どうしてなんでしょうね。

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 さらに不思議ちゃんをこじらせると、当然電子レンジってなに?ってなります。分子?マイクロ波?ふぁ~さっぱりわかりません。

 まぁ、わからなくても生活はできますが、本当によくわからないものが身の回りに溢れていますよね。ほんと不思議です。

 まぁ、基本的にそういうのがさっぱりわからないというか、その原理に触れようとすると激しい拒絶反応が出てしまうのでできなかったというか、先生の言っていることがさっぱりわからなかったというか…。

 いや、私のことなどどうでもいいのです。こういう不思議なものを発明する人ってすごいっていう事が言いたいのです。そして、それがどのような仕組みで、あるいはどんな発明によって今我々が何も考えずに使えているのかを考えてしまうと、なんだか恐ろしくなります。

 昔、火を使うことができるようになった人々、ナマコを初めて食べた人々、そうした人々とIH調理器を使っている我々とは少し違いますよね。前者は、誰も火の仕組みをわかっていたわけではなく、ナマコがどのような生物なのか精密に調べたわけではありません。とりあえずなんか燃やせるから使ったとか食えそうだから食べただけです。ところが、後者は初めから別の人間が開発しています。自分以外の誰かが、その仕組みをきちんと理解して作り出したものを、我々は安心して使っています。細かいことなんか気にせずに、このスイッチを押せばこうなる、なんていう感じです。

 これって怖くないですか。えっ、別にって?

 そうですか?う~ん、どういえばいいんでしょう。

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 例えば、よくわからないけど火って便利だなぁ、と思って使っている時、何の不安も疑いもなく使っていたとは思えないんです。着ているものに燃え移ったらえらいことになる、家が燃え始めたら風下の家も燃えちゃうかもしれない。そんなことを考えながら、その仕組みや特性や暴れだしたときの対策が自分自身で理解できていないのなら、とても慎重に扱いますよね。やがて、火っていうのはこのように扱えば安全だ、などと人々に認知されるようになって初めて安心して使えるようになったのではないでしょうか?それでも江戸の町では火事になったら周囲の家を壊すことでしかその広がりを防ぐことができなかったんですよね。

 何が言いたいのかって言うと(すみません、回りくどい言い方をしました)、今使っている様々な便利なものに対して、無邪気に使い続けて良いのかどうかっていうことです。あ、電子レンジを使うな!って言っているわけではありません。そうではなくって、例えば車。ここ数年の間、安全装置の充実ぶりはすさまじいものです。以前、自動車メーカーの努力もあり、死亡事故などを劇的に減らしてきたとも申し上げました。その点は惜しみない拍手を送るところです。しかし、安全装置を満載したからと言って事故が無くなるとは思えません。自分で開発したわけでもありませんからね。

 そんなこと言ったら何も使えないじゃないか!ごもっともです。使うな!と言っているんじゃなくって、少しだけ疑いは持って慎重に使った方が良いのでは…って言っているだけなんですが…あ、すみません。

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 実は昨夜、車で何かを踏んじゃいました。さすがに人や動物ではないと思ったんですが、気持ち悪いので、戻ってみると、どうやら砂がアスファルトの上に小さく盛られていて(トラックからこぼれたのかな?)、それを踏んだみたいです。それがわかるまでは、背中にいや~な汗が流れていました。別にスピードを出していたわけでもありませんし、特に脇見をしていたわけでもありません。でも、その砂には気が付かなかった。やっぱり集中していたわけでもなかったんですよね。それから、こんなことを考えてしまいました。

 よくわからないけど便利なものや、いざとなったらどうしていいのかわからないけど、とりあえずこうしていればいいんじゃないの、で使っているものにたいして、少し慎重に扱うようにすることって、結構大事なのでは?と思ったんです。

 あ、おかしいでしょうか?

 でも、そうした気分の先に福島の原発事故があったような気もするんですよね。大丈夫大丈夫って言ってたのに、あんなことになっちゃいました。

 過信や鵜呑みは禁物だって「ゆっくりゴシップチャンネル」が言っていましたが、それは何もマスコミの報道やネットの情報だけではないのではないでしょうか。

 そう思いながら、再び右手の保温カップを眺めています。

 ムムッ、もしやこの金属から人体に悪影響のある物質が溶け出して、私の胃や脳を破壊しているのでは!?…まぁ、さすがにそれはないんじゃないのって独り言を言いながら烏龍茶をすすっています。

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