さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

682 ニワトリおじさん

 みなさん、こんにちは。

 

 昨日は笑っちゃいました。

 いや、職場でのことなんですが、一緒に仕事をしてるおじさんに笑っちゃったんです。

 昨日はちょっと仕事の量が増えてしまい、朝から勤務してるそのおじさんが、昼から勤務の私の仕事を手伝うために残業することになったんですね。

 まぁ、私にとっても予想外に仕事が増えちゃったので、それはそれで助かるから、まっいっか!くらいにしか考えていなかったんです。

 で、そのおじさんの残業っていうのは、帰る時間を決めてされるそうで、まぁ、それはそれでご自由にどうぞ!って思い、好きにさせてたんですね。

 まぁ、会社の都合というか、営業が勝手に引き受けたうえに、昨日中に私の部署で処理しないといけないものだったので、困ったものだって思いながら、おじさんには私の仕事の前処理をお願いしてたんです。それをしておいてもらえれば、時間内に全部処理できる目算が立っていましたからね。

 一応仕事は真面目にやるおじさんですので、私がしてほしかった仕事がどんどん進みます。半分くらい進んだところで、こりゃ、残業終了予定時間の30分以上前に終わりそうだなぁって思い、つい「時間が余るようなら、明日の準備もされたらいかがですか」と余計な一言を言っちゃって・・・。

 そしたらこのおじさん、ニワトリが何かひらめいたような顔つきになり、私の仕事の前準備をほったらかしにして、明日の自分の仕事の準備をいそいそと始めたわけです。

 うん?時間が余るようならって言ったはずなんだけど・・・。

 それに、前準備するために残業に許可が出てたはずなのに・・・。

 後で聞いた話では、このおじさんって残業代が欲しくって他の部署にいるときも、残業したい残業したいって言ってたんだとか・・・。

 私は一度このおじさんをキツク𠮟りつけたことがあったので、そんなことを私には言わなかったんですけどね。

 まぁ、それはいいんですが、私の仕事の準備をほったらかしのまま、キビキビと自分の仕事をするおじさんを見てるうちに、先ほどの私の声かけを誤解しちゃったのかもしれないと思ったので、「あのう、私の仕事の準備もお願いしますね」と声をかけると、「何それ?」っていうニワトリ状態の顔つきでこっちを振り向き、ほったらかしにしてた机の上を眺めた後、3~4回小刻みにうなずいてました。

 なんか怪しいなぁ?それに、なんでこんなにニワトリみたいなんだ?って思いながら、まぁうなずいたんだから大丈夫かな?と自分に言い聞かせ、そのおじさんには「残業が終わる5分前には戻ってきますんで」と言い残し、別の部署に行くことにしました。

 で、戻ってみると、やっぱり私の仕事の前準備はほったらかしのまんま・・・。

 残業時間延ばすのかなぁ?とも思いましたが、やがて時間になると「じゃ、帰ります」とおじさん。

 「いやいやいやいや、終わってないでしょう。その準備をしてくれてないと、私が残業するようになっちゃいますよ。そもそも、それをするための残業だったんでしょ」と極力穏やかに言ったら、「あ、そうだね。いいよ。やっておこうか」とやはりニワトリ状態。首から上が妙にキビキビ動いていて、目の焦点がどこにあってるのかわからない感じ。それに言ってることがよくわからないんですが・・・。

 だ、大丈夫か?このニワトリおじさん?

 あのう、私は基本的にこういうの嫌いなんですね。

 やることやった後なら、何をしてもいいと思うんですが、やると約束したことをせずに、自分にとって得になることを優先するのっておかしいでしょ。それに、そんなことされたら、こっちが困るというか、計画が狂っちゃいますよ。

 で、普段の私なら、以前のように一喝してもおかしくない状態だったんですが、それ以上にニワトリみたいな挙動が気になっちゃって・・・。

 その後、20分くらい残業を延長してニワトリおじさんはお帰りになったんですが、何となく帰り際は不機嫌なニワトリみたいな感じでしたね。

 後で、隣の部署で事の顛末をこぼしたんですが、あの人は自分のことしか考えてないからね!などとみんな言ってましたっけ。

 ただ、なんで𠮟りつけなかったの?って聞いてきたので件のニワトリ状態について説明したら、それは初耳だってことになり、連中も今度から観察してみる!ってことになり大笑いしちゃいました。

 還暦前のおじさんをつかまえてみんなでニワトリ呼ばわりとは、あまり褒められたことではありませんが、まぁ、昨日のことはニワトリに免じて問題にしないことにします。

 一応、やることはやった(やらずに帰ろうとしたけど)わけですから。

 で、ニワトリはまぁ、置いとくとして、こういう人は稀にいますね。

 普段は虫も殺さないようない穏やかな人柄を装っていますが、ひとたび目先の損得勘定の虜になると、それまでの約束も一般常識も他人の迷惑も何もかもかなぐり捨てて、欲求の命ずるままに邁進しちゃう人。

 そのくせ罪の意識っていうか、それがおかしいことだとは全く思っていない人。

 ウウッ・・・。恐ろしい・・・。

 全くとんでもないニワトリがいたものです・・・。

 あ、ニワトリはどうでもよかった。

 でも、何となく顔も鳥っぽく見え始めて・・・、くちばしがあるような感じ・・・。

 ああ~、今日も会うんですけど、どうしよう!

 絶対笑っちゃいますよ。

 

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