みなさん、こんにちは。
アフガニスタンではタリバンが全土を掌握し、欧米諸国の人々や前政権の協力者たちが避難(できなかった人もいっぱいいるみたいですが…)し、さらに軍が撤退して長く続いた第三次アフガン紛争も終了!となりそうでしたが、ISによる空港での爆弾テロに対抗して米軍の無人機爆撃など、戦争終結には程とおり状況ですね。
で、この米軍による爆撃で民間人に被害が出たとの報道がありました。
米軍も大筋で認めているみたいです。
これ、毎度同じパターンですよね。
誤爆(標的を間違えたとか)であれば弁解の余地はありませんが、標的は確認できており、たまたま(?)その近くにいた人々が巻き込まれた場合ってどうなんでしょうね。
いくら、標的を狙える状態でも、近くに民間人がいて、彼らに被害が及ぶような場合は攻撃を控えるべきだ!っていうのが欧米諸国の人の考え方でしょうか?そしてその状況って偶然そうなっちゃったものなんでしょうか?
「便衣兵」とか「人間の盾」っていう言葉があります。
前者は戦闘員が民間人に紛れ込んでいる状態。後者は民間人が敵国の目標物にいることを敵国に知らせることにより、攻撃を思いとどまらせること。
共通していることは攻撃を受けた場合、民間人に多数の犠牲者が出ることです。
比較的新しい概念で、20世紀初頭からあるようですが、戦争において劣勢な側が使った例は数多くあります。Wiki選手で調べるとよくわかりますよ。
で、話をアフガニスタンに戻せば、この両方が意図的に、そして実に有効に使われているような気がします。
民間人に犠牲者が出たとなると、民主主義陣営は攻撃の手を緩めざるを得ませんからね。メディアは騒ぐし、それに便乗して反政府側の人々も大騒ぎしますから。
アメリカはイラクでもシリアでもこれに手を焼いていましたし、古くはベトナム戦争でもそうだったように思います。
この「便衣兵」と「人間の盾」は国際法でも使っちゃダメよ!ってなってるみたいです。まぁ、勝つためなら(負けないためなら)何をしてもかまわない!って思ってる連中にはそんなことを言っても無駄ですけどね。こういうことを平気でやる連中って、いったい何を守るために戦争してるんでしょうね?
あ、この「便衣兵」や「人間の盾」は卑怯な振る舞いだから、構わずに攻撃しちゃえ!なんて言ってるわけではありませんよ。それはやっちゃダメなんです。戦争の早期終結のためと言って原爆を落とし、軍民問わず無差別に大量虐殺した理屈を、私は支持できませんし。
で、ちょっと気になるのが、少し前にイスラエルとパレスチナのガザ地区で行われた戦闘です。パレスチナのハマスによるイスラエルへのロケット砲での攻撃に対抗して、イスラエルは事前警告をして爆撃しましたよね。
この事前通告っていうのは間違いなく「便衣兵」や「人間の盾」に対する対抗手段のように思えるんです。「我々は逃げる時間を与えた。民間人の殺害が目的ではなく、施設の破壊が目的だった」って言えるようにするためのものですね。
これ、一見筋が通っているようですが、やっぱり乱暴なんですよね。だって、銃を突きつけられたり、人質を取られたりして逃げるに逃げられない人もいますからね。
そして、この逃げるに逃げられない人にとって、敵って誰?どっちが敵なの?っていう疑問がついて回ることになるでしょう。
AFPの無人機爆撃により犠牲になった民間人の記事(なんか一方的なんですよね)を読んだ時、なんとなく思っちゃったんで、こんなことを書いてみました。