さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

406 放水路さん、ありがとう!・・・でもね…。

 みなさん、こんにちは。

 

 雨が降り続けてますね。

 ついに各地の川が氾濫し始めたようで、町が水に浸かってしまったようなところも出てきました。

 このところ毎年ですよね。

 被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。

 我が町にも一級河川(何が一級なのかよくわかりませんけど…)なるものがあります。しかも所謂天井川ってやつで、川底が土手の外にある宅地よりも高いんですね。ですからひとたび氾濫したり、土手が決壊してしまうと、とんでもないことになっちゃいます。

f:id:sarukichitail:20210814234759p:plain

 そこで、放水路なんてものを数年前に完成させました。

 この事は、奇しくもこのブログの第一回目で書いたんですが、この放水路って、普段は何の役に立つのかさっぱりわからないんですね。なんか両岸をコンクリートのヨーヘキで構築した巨大な溝ですからね。そこに普段は水なんかないんです。草がいっぱい生えてたような気がします。

 そもそも我が町の天井川も、晴れた日が続くと川底が露出しちゃうような川で、そのうち干乾びちゃうんじゃないの?って思っちゃうような、何ともやる気のない川なんですが、今回のように雨が降り続くとガラッと表情を変えて、危険な香り満点の川になっちゃいます。

 で、丁度川が大きく湾曲してるところにこの放水路っていう巨大な溝をつないであります。その先はちょいと離れたところを流れている二級河川(二級って…?)に接続しています。たぶんこの川の方が低いんでしょうね。つまり、氾濫しそうなくらい水位が高くなると、自然に(放水路は人工物なので自然にって変な話ですね…)その水を別の川に流しちゃうってことです。

 とてもよくできています。

 この放水路を計画した人の先見性には只々頭が下がる思いなんですが、はっきり言っちゃえば無用の長物であった方が良いものですよね。

 こんなもの(さっきまで感謝してたくせに…)が機能しちゃうってことは、災害の一歩手前ってことですからね。

 ですから、今のところ我が町では他所で起きてるような川の氾濫による災害には見舞われていません。

f:id:sarukichitail:20210814234919j:plain

 今すぐ必要がないと思われるものに、よく巨額の投資をしたもんだと感心してしまいます。我が町は田舎も田舎、ド田舎ですから、市役所の予算なんてたかが知れてますからね。たぶん20年くらい前から着工して、ここ10年以内のところで完成したんじゃないかと思います。

すごい仕事をしたもんです。

 ただ、私はひねくれ者ですから、ちょっと穿った見方をすると、これって本当に今の状況を予見して作ったのかなぁ?っていう疑問がないわけでもないんですよね。

 要するに地元の土建屋さん(大きい会社ですけどね)など、官公庁の仕事でこれまでやってたところに仕事を回す目的もあったんじゃないかと思ってるんです。

 我が町は観光地でもあるので、箱モノをたくさん作っていたんですが、どれも、それこそ無用の長物のようなもので、住民から結構批判されてましたからね。そこで、方針転換したんじゃないかと思うんです。

 あ、私はそういうのが全部ダメって思ってるわけではありませんよ。

 そりゃ、請け負った会社が不当に利益を上げていたらおかしいって話になりますが、下請け、孫請け、ひ孫請けまで裾野が広いですからね。まぁ、これもちょっと問題だとは思っていますが、それぞれの業者が常識的な利益を上げていたんなら、そのお金も地域経済を回すのに使われますからね。

 中央の巨大ゼネコンが請け負って、利益をかっさらった残りカスみたいな予算で作ったって言うんなら問題ですけどね。

f:id:sarukichitail:20210804110431p:plain

 何が言いたいのかって言うと、今の世の中、なかなかきれいごとだけではないんだろうなぁっていうことが言いたいんですね。

 それでも、今回のように多くの人々の役に立つこともあるんだから、けっこう複雑な気分になっちゃいます。

 民主党が政権を執った時に、公共工事をストップしまくりましたよね。

 あれって、やっぱり無茶だったと思うんです。ただ、民主党は嫌いだけど、あんなふうなラディカルな政策を進めた時に、こういうことをよく考えるきっかけにするべきだったんですよね。でも、その後は反動的に元に戻っちゃいました。

 いますぐ必要なものではないけれど、いつかそれが役に立つかもしれないってことをしておくっていうのは賛成なんですが、必ずしも動機がそれだけではないところに若干の問題がありますよね。

 こんなことを考えながら、それでも今役に立ってるもんなぁ!って感心しちゃうんですよね。

 このあたりは本当に難しいところです。

 なんか良いアイデアがあるといいんですが…。