さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

308 加害者の家族2

 みなさん、こんにちは。

 

 連休明けから、仕事の環境が変わってしまい、今までのように好きな時にツイッターしたり、ブログの下書きをしたり(喫茶店に入り浸ったり)できなくなっちゃいました。ですから、平日に書くブログはちょっと短めになってます。どうしても帰ってから取り掛かるので…。

 まぁ、別に長くダラダラ書くよりも、短くさらっと書いたほうがいいのかもしれないって思うようにしています。私が拘っているのは毎日書くことですからね。

 そういうことですので、今後もよろしくお願いいたします。

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 一昨日、身内から加害者(犯罪者)が出たらどうします?って話をしましたね。

 取り上げた記事では、警察官の夫が性犯罪を犯してしまい、その妻と子がとてもつらい目に遭った、というものでした。さらに、記事では加害者の家族が社会から責められるのは不当であり、欧米ではそんなことはない。さらに加害者本人も更生し再起するチャンスを与えられるべきだ!みたいな話でした。

 加害者については最後でいいです!

 まず被害者とその家族に対する救済があるべきだ!って私は思っていますからね。

 不可抗力であり、加害者も反省しているのならまだわかりますが、そもそもしれはならないことをしておきながら、反省したんだからいいじゃない!なんて言われても、到底納得できません。こういう意見はとりあえず無視です!

 で、被害者とその家族を最優先に考えてほしいと思うんですが、今の日本はそうでもないように感じています。特に被害者が無くなってる場合は…。まぁ、この事は何度もお話してきたことです。で、どうしてこんなふうになるのか考えても、おサルのおつむでは答えが出ません。

 ちょっと寄り道をしますね。

 元々日本人の死生観ってそういうものだったのかなって思うこともあります。昔から度重なる災害で多くの命が失われてきましたからね。でも、何となくしっくりきません。それが嫌だから、そうなってはいけないから集団で力を合わせて生きてきたのが日本人ですからね。

 ではどうなのか?う~ん、難しいですね。でも、ネットやツイッターも眺めていると、たまに第二次大戦で、戦死された方を侮辱するようなコメントを目にすることがあります。私は特別戦死された方を美化するつもりはありませんが、この方々だって死にたかったわけではありません。お国のためというよりも、身近な人々、大切な人々のためにその運命を受け入れて戦地で散っていったんですよね。なんでこの方々を辱めるのか、さっぱりわかりません。でも、そういうことを言う人って結構いますよね。

 夜遅くに街をほっつき歩いている中高生が事件に巻き込まれると、そんな時間に夜遊びしてるからだ!みたいなことを言う人がいます。確かに日中に比べて、深夜の方が悪人に絡まれる可能性は高いのかもしれません。でもね、そうなりたくて、被害に遭いたくてほっつき歩いているわけではないですし、あくまで一義的に悪いのは加害者ですよ。でも、なんか、こう、被害者にも落ち度があったように思うことで、変にバランスをとろうとしていませんか?

 先ほどの大戦で戦死された方について、日本は邪悪な侵略戦争をしたから、それに加担した者は死んで当たり前だ!みたいな捉え方もそうですよね。こういうおかしなことを言う人がいること自体、どうかしてるでしょ。動員されて命令に従い戦地に赴いた人々に、何の責任があるんです?言ってみればこの方々も戦争に巻き込まれたわけですから、その死を侮辱されるいわれなんかないでしょ。

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 なので、この被害者にも何らかの落ち度を探して、何となくバランスをとるような風潮って、戦後徐々に浸透していったんじゃないかと思います。

 で、なんでこんな話をしたのかというと、こういう考え方って、加害者の家族への嫌がらせや攻撃にも影響してるんじゃないかと思うんですね。

 あのう、昔だって、加害者の家族に対する悪意はあったでしょう。でも、どっちかというと、関わり合いになりたくないっていうことで、極力無視!って感じだったと思います。でも、時間の経過と共に、わざわざ嫌がらせの電話やFAXを送ったり、今ならメールやSNSで攻撃したりする人が増えましたよね。わざわざ、ですよ。

 同じ職場や学校などで一緒にいる時間がある人達の中には嫌悪感をむき出しにする人もいるかもしれませんが、見ず知らずの人間がわざわざ、加害者本人ではなくその家族に対して、っていうのはおかしいでしょ。いや、腹が立つなら本人に言えよ!って感じです。ましてや、小さい子供にまで執拗に嫌がらせをするに至っては、常軌を逸しています。

 繰り返し言いますが、加害者の家族に対してその知人が良くない印象を持つのはある程度理解できます。しかし、激しい憎悪を向けるのはちょっとおかしいし、どうしてなの?っていうことから、このブログを書いています。

 で、今回は加害者家族に対する世間の仕打ちについてなんですが、前出の記事でも執拗な嫌がらせや、暴言、コミュニティからの排斥などが書かれていたと思います。これは関わり合いになりたくないっていう消極的なものではなく、むしろ積極的ですよね。この積極性がどうしてなのかって考えてみれば、先ほどの被害者の落ち度を探すような考え方と通じてるんじゃないかと思うんですよ。

 まぁ、加害者に対して、常軌を逸した嫌がらせや暴言、はては暴力を伴った攻撃などを肯定するつもりはありませんが、その加害者は逮捕されちゃうと、手が出せませんからね。ですから、加害者に対する世間の憎悪は行き場を失っちゃうんですね。

 で、手っ取り早く見つかるのが被害者と加害者の家族ってわけです。あ、逮捕される前って、誰が加害者かわからないことが多いでしょ。ですから、その間は専ら被害者がそれを受けてしまうのかもしれませんね。

 つまり本来加害者に向けられるはずの憎悪が、加害者の家族や被害者に向けられてるんじゃないの?っていうのが私の考えです。そして、なんか、こう、変にバランスをとるようなことが流行ってるのかなって思っています。

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 そして、もう一つ特徴的なこととして、抵抗できない、あるいは抵抗する力のない方向に向けられるっていうこともありますよね。

 加害者の家族が、「なんで私たちに言うの?私たちは家族だけど、事件には関係ないのに~!」って言っても聞いてもらえませんし、そんなことを言う加害者家族は未だに少数で、多くは世間の冷たい仕打ちに逼塞して耐えるしかないって思ってるんじゃないでしょうか?まさに憎悪をぶつけたい側からすれば、格好の獲物ですね。

 記事では同調圧力とかなんとか言ってましたが、相変わらず日本はダメで欧米は優れてるっていう論調なんだと思っています。はっきり言って、これって的外れな話であって、加害者の家族であっても、今の日本社会では昔ほど忌み嫌うことは少ないんじゃないかと思います。まぁ、関心があまりないっていうのもあるのかもしれません。しかし、縁もゆかりもないような輩が、ここぞとばかりに憎悪をぶつけるケースはきっと増えていくんじゃないかとも思っています。

 どうしてそう思うのかっていうと、お手軽だからですよ。

 何らかの落ち度があると思われる人に対して(加害者の家族は、ただ家族であるっていうだけで)、ギャーギャー攻撃をするのは許されると思って言う輩が増えてきましたからね。それに、直接反撃されることもないわけですし。

 ちょっと前にSNSでの誹謗中傷が原因で女子プロレスの方が亡くなりましたよね。

 また、先日は五輪に反対する人が、五輪のテストマラソン大会で走っている選手に向かって、五輪反対!とか声を掛けてたそうです。狂ってますよね。

 さらに、池江選手のような著名な選手に五輪に反対してくれとか、出場を辞退しろとか、もう言いたい放題です。五輪に反対する気持ちはわかりますが、それを言うなら五輪組織委員会や政府や都庁でしょう。さらに言えばIOCですよ。なぜなら、彼らに決定権がありますからね。でも、そんなところを攻撃はしませんよね。

 その理由も簡単で、効果がはっきりと確認できないからですよ。もっと言えば効果がないって思ってるからですよ。まぁ、IOCにしてみれば、一般人が何を言ってるんだか…くらいな扱いでしょうからね。

 ところが、決定権もなく、反対意見が多い中で複雑な心境の選手個人ならば、反撃も少ない上に効果が確認できるでしょ。それがうれしいんでしょう、このおバカ達は。この傾向は特にSNSを使うことで拍車がかかっていますね。

 ・・・ここで、あることに気が付いたんですが、そもそも、あの記事って、リベラル系の主張ですよね。「加害者の家族は関係ないじゃないか!その人たちを攻撃するのは言語道断だし、むしろ彼らも被害者なのでは?そして、加害者であっても罪を償ったのなら、普通の人と同じように扱われるべきだ!そこでひどい扱いを受けるのなら、彼らもまた被害者だ~!」って言ってますね。リベラルな方々は被害者や被害者になることが大好きなご様子ですから…。でも、SNSで誰かを攻撃するのも彼らの常套手段ですよね。あ、もちろんこれについては特定の人々の行いとは限りませんが、最近では森発言にも見られたように、実に激しい攻撃をしてきます。

 加害者の家族に対していわれのない誹謗中傷はおかしい、同調圧力だ!集団心理だ!って言いながらですからね。

 加害者の家族が受ける苦痛が、あのような記事で減っていくとは思えません。

 しかし、今日このブログを書きながら、どうなんだろう?って今も手ごたえのある答えに辿り着けないんですよね。だって、まとめようと思っていたら、池袋暴走事故のことを思い出したったもんですから。

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 あの加害者とあの家族はどうなんでしょうね?

 ・・・わからなくなっちゃいます。