さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

271 これは、やっぱり我儘が過ぎると思うんです。

 みなさん、こんにちは。

 

 国連安保理では、北朝鮮問題に続きミャンマー問題でも中国が反対し、国連の機能不全を浮き彫りにしていますね。どうして、民衆に銃を向けその命を奪う国軍を擁護するのかよくわかりませんが、中共にはそれなりの理由があるんでしょうね。どうせ、ろくなことではないと思いますが…。

 思えば、今揉めてる国って中国の周辺が多いですよね。日本にいるからそう思うのかもしれませんが、北朝鮮ミャンマーアフガニスタン、イランってみんな中国の周辺国です。あ、そういえばウイグル東トルキスタン)やチベットもそのうち独立して周辺国って呼べるようになるといいですね。

 さて、フランスでは全土でロックダウンをするそうです。先週は1日に新規コロナ感染者数が65000人に上り、3回目のロックダウンに踏み切ったそうです。・・・日本は1日2000人弱…。まぁ、いいんですけど。

 アメリカではまたまた銃乱射事件が発生!

 ほんとに多いですね。これで3件目ですか?個人的な事情は知りませんが、銃が安易に犯罪に使われる社会っていうのは、より強い倫理観みたいなものが必要だと思うんですが、リベラルの風が吹くアメリカで、それは徐々に無くなって言ってるような気がします。由々しき事態ですね。

 そんな中、日本では地震が起きたり、長崎の小学校では未だに体操服の下に肌着を着てはならないとする学校があるなど、なかなか大変な状況(?)です。そして、ニュースではまん防、まん防と騒がしいようですね。政府も、自治体もコロナ蔓延の責任を取らされたくないから必死です。なんか違うような気がしますが、どうにもなりません。

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 さて、今日取り上げるのは同性婚です。

 まぁ、世界がゴチャゴチャしている中でも、こういう問題が大きく取り上げられる日本って平和ですよね。それなら、その平和な中での問題を考えてみようという、根性のねじ曲がった私なりの選択なのです。困ったものです。

 で、先月半ばに同性婚を認めないのはおかしいぞ!っていうことで、札幌地裁で争われた裁判で、賠償請求は棄却されました。これを不服として3組のカップルが札幌高裁に控訴しました。もっとも、損害賠償で得られる賠償金が目的ではないんだと私も思っています。まぁ、裁判費用くらいはって思ってるかもしれませんけどね。

 問題になっているのは民法などの規定は憲法14条の法の下の平等に違反しているんじゃないか!ってことのようで、地裁の判事もそんなことを言ってましたね。

 この件、・・・どっちでもいいような気がするんですけど、一つ気になることがあるんです。それは、この訴えを起こした人達って、自分たちの結婚は認められて当然って思ってるんじゃないかなぁ?っていうことですね。

 だとしたら、反対です!

 あ、意味が分かりませんか?

 あのう、この問題って、そもそも何の目的で婚姻を認めなければならないんでしょうか?ん?気分ですか?財産の相続などですか?社会的な認知でしょうか?

 この点がよくわからないんですよね。それもそのはず、人それぞれ違いますからね。そうしたことを整理しないで、いきなり制度的・法的に認めなさいっていうのは、ちょっと乱暴な気もします。あるカップルは、「私たち、愛し合ってるから、婚姻関係を認めてもらえれば満足です!」って言うかもしれませんし、別のカップルは「遺産相続したい…」って言うかもしれません。「社会保障的にその方が有利になるでしょ」って言う人もあるかもしれません。言うのが憚られるから言わないだけかもしれません。

 しかし、今回の訴訟はそうしたものを飛び越えて、いきなり我々の結婚は認められて当然!っていう態度に見えます。実に乱暴です。

 乱暴な持って行き方をしてできた制度っていうのは、いきおい、それに対してネガティブな反応をする人を悪とみなしがちです。ちょっと前までタブー視してきたことが、さも当たり前のように認められ、その当事者である夫婦(?)に周囲の人が怪訝な眼差しを送った場合、あるいはその夫婦(?)がそう感じた場合、眼差しを送った人は非難されてしまいそうです。場合によっては名誉棄損だ!差別だ!と散々な目にあわされちゃうかもしれません。私はこれが嫌なんです。

 もちろん、あからさまに悪態をついたり、ののしったり、差別と言われてもおかしくない行為に及んだ場合は罰せられて当然ですが、中年のおじさん二人が身を寄せ合って「私たち夫夫(?)なんです!うふっ!」ってしてるのを、ええっ!ってびっくりしながら後ずさりしただけで罪になっちゃうとしたら、これはどうなんでしょうね?

 この問題に限らず、このところのリベラルな思想はこうした傾向が強くってうんざりします。それまでこうやってみんな生きてきたんだよね~!っていうのを、急に外から今後こうなりましたから!って言われ、それに従うことを強要されちゃいます。多様化する価値観ではなく、彼らの望む価値観を強要される社会って感じです。

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 これは、やっぱり我儘が過ぎると思うんです。

 現在同性婚に対して、数多くの自治体(東京都世田谷区等)が条例によって婚姻に相当する関係を認めているようです。こうした動きをゆっくり着実に、周囲の理解を得ながら進めていくのは良いことだと思っています。

 私は先ほども書いたように、基本的に反対ではないんです。

 その進め方がおかしい場合、求める側も受け入れる側も気分を損なうだけでなく、被害が出てしまうかもしれません。そういうのが嫌なんですね。

 さらに、こうしたことを世界の多くの国々がすでに導入している。乗り遅れてはいけないから、というような語り口で言う向きもありますが、これは話になりません。

 ならば、世界の多くの国が保持している軍隊を日本も持てるようにすればいいじゃないですか、となりますよ。いいとこだけつまみ上げるやり方は、認められません。

 この問題は、極めて当事者の心に繊細な配慮を必要としていますので、先ほども申し上げたように、ゆっくりと、同意の輪を広げる努力を続けることが肝心です。

 つまり、結論として裁判で白黒つけてやる!っていうやり方は、多くの人の努力を無駄にしてしまう危険があるような気がしています。少なくとも、同性愛に対して良くない印象を持つ人たちからすれば、今回のことでその印象が良くなることはまずありません。あの週刊誌のネタを元にやり取りしている国会議員がドサクサにまぎれて、国会でそういう法律改正を行った場合、余計に反感を持つ人が増えるのは目に見えていますね。

 さらに言いますと、裁判に訴える活動を支援している人達はすべて、純粋にその目的のために活動しているのかっていう疑いも出てきます。まぁ、この件を深く考えると、終わりませんので、別の機会に考えてみますね。

 ぜひ、札幌高裁の判事の方は「我儘言うのもいい加減にしなさい!」って言ってほしいものです。もちろん、速攻で棄却。最高裁では「顔を洗って出直してこい!」っていうセリフを希望します。

デリケートな問題は丁寧に時間をかけてっていうのが鉄則なのです。

 話のついでに、選択制夫婦別姓の件についても触れますが、これにいたっては、なぜ今までの制度を変えなければならないのか、依然としてきちんとした説明がなされていないと思っています。

 結婚のハードルが低くなるって言いますが、離婚のハードルも低くなりますよ。

 他に何かありましたっけ?

 同じ姓で呼ばれることが苦痛だから?・・・だから何です?生きていれば苦痛に感じることなんて山ほどありますよ。どうしてもって言うんなら、個別に対応してもらったらよろしい。個人の悩みを一般化するのはやめていただきたいです。

 同性婚は、まぁ、一応、愛し合う二人の切実な問題ですし、今の社会においてそれを認めることのメリットも考える価値があると思っていますが、こっちの選択制夫婦別姓の話は、どうにも納得できません。

 よく言われる、戸籍制度の破壊が目的っていう話の方が信憑性があるくらいです。

 ここまでくると、我儘ではなく、破壊活動みたい…。