みなさん、こんにちは。
私は以前、住宅メーカーのアフターサービスをしていたんですが、この仕事って、引き渡した住宅のメンテナンスや不具合を直したり、お客さんの相談に乗ったりするのが仕事なんですね。しかし、現実は打ち合わせ通りに施工されていないことに対する苦情や、事前の説明と明らかに食い違う状況に対する苦情など、苦情対応がほとんどでした。
逆に言えば、その点を改善すれば、毎年嵩む苦情対応の費用も浮きますし、私の仕事も断然少なくなります。当然お客さんの気分が損なわれることも減ります。
いいこと尽くめです。
しかし、ちょっと待ってください。もしそういう状況になると、私自身の存在理由が非常に心もとなくなっちゃいます。場合によっては「もう、いりません!」と言われちゃうかもしれません。だって、メンテナンスっていうのは基本的にお客さんの感情を損ねているわけではありませんので、有償・無償の差はあるものの、行えば済むことです。要は技術的な問題です。
家は使えば痛みますし、外装はあまざらしですから経年劣化します。ただ、それに対する対応なら、言葉は悪いですが現場監督などが片手間でもやってやれないことはないんです。難しいのは、会社に瑕疵があり、著しく機嫌を損ねたお客さんへの対応なんですね。まぁ、何が言いたいのかというと、お客さん・会社・業者さんの全方向に良い効果を生み出すような仕事をすると、私は必要なくなるってことです。
世の中、けっこうこういう矛盾を抱えていますよね。
今日ネットの記事で「ジェンダーギャップ指数2021、日本は120位 G7最下位は変わらず低迷」っていうのを見つけました。まぁ、HUFFPOSTの記事なので、そんなもんでしょうが、相変わらずこういうことを書くのが好きですよね。
しかし、ちょっと思うんです。
あ、ここからは荒唐無稽なおバカ妄想のお話ですよ。
もし、あの悪名高いヒトラーをはるかに凌ぐ超絶独裁者が現れて、瞬く間に世界を征服してしまったとします。ところがこの超絶独裁者はジェンダー平等当たり前!っていうことで、すべてにおいて男女の垣根を取っ払っちゃいます。それに文句を言おうものなら、強制収容所行き、もしくは速攻で人生終了です。でもね、そうなっちゃえば、このジェンダージェンダーと口うるさい人々は沈黙することになりますね。
さらにこの超絶独裁者は人種差別に対しても極めてリベラルな姿勢で臨みます。つまり、人種差別絶対ダメ!政策を打ち出します。誰であろうと生まれによって差別してはならないそうです。違反したら・・・もうわかりますよね。
そしてこの超絶独裁者は環境問題にもご熱心で、地球温暖化の阻止、海洋汚染の防止、化石燃料の使用抑制を打ち出します。大変すばらしい独裁者です。あ、ここでも違反した人や苦情、反対を唱えた人は・・・いつの間にかいなくなっちゃいます。
こうして、超絶独裁者のおかげで今盛んに言われていることが解決しましたね。
解決したら、こうした運動をしていた方々もご満足なさって、静かになるでしょう。もうそんな運動や活動をする必要はありませんからね。
ちなみに、このような超絶独裁者が現れてしまうと、グローバリストやら世界経済フォーラムやらなんやらと、妙なことを触れ回っては新しい儲け話を造ろうとしている連中は間違いなくいなくなります。世界中全ての富と権力をこの超絶独裁者が独り占めの世界なのです。
男女の差別などありませんし、DVなんてもってのほかです。DV加害者は間違いなく寒いところに行くようになりますからね。あと、戦争も無くなりますから、各国の軍隊もいりませんね。必要なのは超絶独裁者直属の軍と警察機関です。争いを起こしたら喧嘩両成敗されちゃいます。ゴミをポイ捨てしてもお縄になりますし、超絶独裁者のことをちょっとでも悪く言っただけで銃殺されちゃいます。
なんか、どっかの国みたいになってきましたね。
でも、リベラルの方々にとって大切なお題目は達成したわけですから文句はないんでしょ。ちょっと窮屈なだけで…。
まぁ、そんなわけありませんよね。
誰がこんな世界で生きたいと思うでしょう?誰だって嫌ですよね。
ただ、前に触れた記事、ジェンダーギャップ指数がどうのこうのっていう記事ですが、どこまでもこれを追求していけば、この様に強い強制力が必要になります。人々の意識を変えれば何とかなるって言われるのかもしれませんが、ならばやってみせてくださいとしか言えません。できるわけがありません。みんな、欲望がありますから。
この記事の是非は置くとしても、私は別にジェンダー平等に文句があるわけじゃありませんよ。人種差別にも反対ですし、環境を破壊していいなんて思っていません。
たぶん、多くの方がそうだと思います。
でも、こうした活動をしている人達って、自分たちを常にマイノリティって言ったりしますよね。マジョリティになったほうがいいんじゃないですか。というより、そうなるために活動してるんじゃないでしょうか?で、もしもその声が多数を占めるようになると、どうするんでしょうか?自分たちが声高にギャーギャー言わなくっても良くなっちゃいますよね。・・・だから、そうならないんですよね。
まぁ、前回同様こうした人々をお困りの方達と呼びましょうか。
このお困りの方達は声を上げてそれを社会が受け入れてくれると、自分たちの存在理由が無くなってしまうのを知っています。これが最初の矛盾です。
つまり、自分たちの抱える矛盾を知ってるからこそ、現状を維持したがるんですね。
これが2つめの矛盾です。
それは、最初の矛盾が解消されると、活動の意義というより資金源がなくなっちゃうから、常にそうならないように、一見正しいことを言ってるようだけど、その訴え方において簡単に参加できないような振る舞いをしているように思うんです。アンティファの旗を掲げてデモ行進してみたり、沖縄では迷惑行為、暴力行為を繰り返しています。大勢の人から賛同を得ようと思えば、そんなやり方はしませんよ。
できるだけ注目を集め、このお題目なら我々が本家でございます、って感じです。
さらに、別の団体が同様のお題目を掲げて活動することを良しとしませんし、自分たちの組織が肥大化することもあまり良いことと思っていません。
例えば、別の地域からジェンダーの会なる別団体が発足したら、初めのうちは共闘を叫ぶのかもしれませんが、すぐにけんか別れしちゃいます。自分たちの組織の人員が発足当時から10倍20倍と膨れ上がると、派閥が生まれ対立をはじめます。まぁ、お困りの方達の名物でもある内ゲバってヤツですね。
それは結局のところ、限られたパイの奪い合いをしているからの他ならないと思いますし、そもそも自分たちの訴えが簡単に世の主流になりえないことを知っているようにも取れるんです。これが3つ目の矛盾。
あれ、さっき一見正しいことを言ってるって?そうです、ですから、そこに政治的な要素、経済的な要素っていう、本来の主張にあまり関係のないものをチラつかせるんですね。これが変にうまくいったのが環境問題の扱いではないでしょうか。
環境問題への取り組みは化石燃料への危惧に始まり、地球温暖化防止、続いて海洋汚染の防止とお題目を次々に変えることで、自分たちの抱える矛盾を克服してきました。そして、彼らを尖兵として産業構造を変えて大儲けをしてきた連中がいますよね。この儲けの一部は環境活動に勤しむ方々へ当然のようにまわされます。そうでなければ北欧の未成年の少女が世界中を飛び回って活動するなんてできませんよ。
無論、お困りの方達の中には極めて純粋な取り組みをしている人もいるのかもしれませんが、概ね、注目を浴び、あわよくば世の中の価値観に影響を及ぼし、そこに利益構造を構築させることで、ご褒美をもらっているように思います。
お困りの方達が抱える矛盾を大切に維持してるのが今の日本であるならば、その矛盾を解消してしまったのが今のアメリカのような気がします。特にカリフォルニア州やニューヨーク州などリベラル色の強い州はメチャクチャです。
だって、そもそも、先のことなんて考えていませんからね。
なんだか、新しい考え方で良さそうな感じに食い付いた結果とは言え、その代償は大きそうな気がしています。
矛盾は矛盾ですもんね。