さるきちのしっぽ

おサルのおつむでゆる~くお話ししますので、よろしければお付き合いください。

228 この「世界価値観調査」って面白いですね。

 みなさん、こんにちは。

 

 寒いですね~!っていうか、風が強い!

 おそらく今季最後の寒さなんでしょうが、もういいかげん勘弁してほしいものです。

 こういうのはスキー場とか、それを必要としているところに限定してほしいんですけどね。なかなかうまくいかないようです。

 それにしても天気予報がよく当たります。…当たりますっていう言い方もそろそろ改めないといけないんじゃないの?って思っちゃうくらい、予報のとおりになります。技術革新と蓄積された膨大なデータ、それらを分析する能力の向上、いやいや、素晴らしい!惜しみない拍手を贈らなければなりますまい!

 まぁ、…なりますまい!はいいんですが、最近は防災警報も充実してきて大変結構なことだと思っています。関係者各位に敬意を表するところであります。

 で、ここまで予報のとおりになると、信じちゃいますよね。

 いや、別にいいと思います。私も信じちゃってます。

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 最近のニュースで「世界価値観調査」なるものがあることを知りました。

 この「世界価値観調査」って面白いですね。私は「マスコミ信頼度」で検索したら出てきました。みなさんもご覧になってみてください。面白いですよ。

 で、その中にある日本人の制度・組織への信頼度の推移のグラフがありますが、2019年の段階で50%以上の信頼を得ているのは、自衛隊(81%)、警察(79%)、裁判所(78%)、新聞・雑誌(68%)、テレビ(65%)の順になっています。自衛隊から裁判所まではわかるんですが(裁判所の78%ってちょっと微妙)、その後にメディアが来ています。これは先進国の中では異常に高いそうです。う~ん、私の中ではメディアに対する信頼度は3%くらいなんですけどね(天気予報があるから0ではない)。

 まぁ、それはいいんですが、信頼度が低いほうを見ていくと、大企業や政府、政治団体が固まっています。まぁ、そりゃそうですよね。あ、別に悪いことをしているから、ではなくって、どうしても批判されやすいですからね。何をしてるのかわかりませんし、もろ手を挙げて政府に賛成しているほうが気持ち悪いですよ。

 それに、日本はこうした政府や政治団体の不祥事・汚職が多かったので、それも原因なのかもしれません。

 欧米も同じようにこれらに対する信頼度は低いようですが、どちらかというと、自分たちが選んだ人たちで構成する政府を厳しく監視してやろうってスタンスなんでしょう。そういうことについては歴史が長いので、彼らの場合そう簡単には変わらないんじゃないでしょうか。

 で、面白いのが日本だけ宗教団体に対する信頼度が際立って低いことです。

 そりゃ、オウム真理教とかありましたし、元々無宗教(結婚式は教会であげて、葬式は仏式で、みたいな)な人が多いですし、さらに言えば、昔から多神教の国であって、宗教の教えに沿った生活をしてきたわけではありませんからね。むしろ、自然に対する畏れのようなものが、日本人の宗教観だったのではないかと思います。でも、だからでしょうか、欧米のように神父さんや牧師さんのような相談相手がいない分、メディアを信じちゃうんですかね。

 この記事に、日本人がマスコミを信頼する理由が書いてありました。

 以下要約です。

「維新とともに、外国への対抗上、思いのほか強力な国家ができてしまい、生活心情的に居心地の悪い思いをしていたところに、御用新聞として国家に密着したり、逆に反体制新聞として政府に反対したりするものの、実は国家とは距離を置いたジャーナリズムという存在が現れたので、日本人は「待ってました」とばかりに、これに妙に親近感を抱くようになった」(プレジデントオンライン 本川 裕 2021/02/13より)

 フムフム、当たらずも遠からずと言ったところでしょうか(超えらそう)。

 確かに明治新政府ができて、日清・日露戦争に勝ち、第一次世界大戦後には列強の仲間入りをしちゃいました。その過程で中央集権化や政府の権威化も進んだのでしょう。禍々しいことですよね。さらに、軍国化が進み、国民はますます息苦しくなったのかもしれません。そんな時に国家と距離を置いた存在って?いやいや、戦前戦中と政府の統制下にありましたからね。

 なので、ジャーナリストの活躍が本格化するのは戦後からでしょう。

 そして日本人の国家に対する不信感というか嫌悪感は、以前申し上げたようにGHQの占領政策の中で育まれてきました。

 つまり、GHQが国家不信の下準備をしてくれたところに、政府や権力に対して批判的に対立姿勢で臨むジャーナリストが現れたら、その話を信じちゃいますよね。たとえそれがGHQコミンテルンの意を受けたものであっても、そんなこと知りませんからね、国民は。

 もっとも、すべてのジャーナリストが最初から外国勢力の影響下にあったとは思えません。そうではなくって、少しずつ、メディアの中に浸透していったと考えています。

 話が逸れちゃいましたね。

 で、日本人のメディア(もうマスコミって言ってあげません)に対する信頼度が欧米に比べて異常に高い理由なんですが、先ほど申し上げた宗教団体への信頼の低さもあるでしょう。何か起きたとき、その報道の真偽を相談できる人、あるいは宗教的に統一された判断基準なんかありませんからね。特に政府や大企業など、自分達庶民とは別世界の住人が起こした不祥事であれば、それを叩く記事に無条件に靡いたのかもしれません。

 もう少し理由を考えると、なんだかんだ言って、日本人は何らかの権威に弱いでしょ。偉い大学教授が言ってることとか、世界に認められた新聞が書いてることとか、金メダリストが言ってることとか・・・。何となく無条件に信じちゃいます。

 別にそれがすべて悪いってわけじゃありませんが、少なくとも現在はその性質を利用されてますよね。コロナやアメリカの大統領選挙、最近では森会長発言問題がありましたが、いずれも世論をミスリードしているように思えます。まぁ、池上さんがちょっと間抜けなことをしてバレバレになっちゃいましたからね。

 それでもメディアは未だに高い信頼を得ていると思っているんでしょう。しかし、日本におけるメディアに対する信頼度っていうのは、よ~く吟味し、熟考したうえで信じようっていうものではなく、これまでの経験から判断したものでもなく、「ただ何となく、そう言ってるんならそうなんじゃないの」的なものがほとんどだと思います。いやぁ、私もそうでしたから…。ですから、何かをきっかけに疑いを持ってみれば、メディアへの信頼など砂上の楼閣でしかないことがよくわかります。

 この記事はテーマとして「マスコミへの信頼度が高い人ほど幸福感が薄い」と主張しています。それは主張のとおりですが、一点気になるところがあります。それは「大局的に見て、諸外国と比較すれば、事実に基づく客観的な報道がなされているほうなのだと解するのが妥当なのかもしれない」(前出記事より引用)との一文です。たぶんそうではなく、先ほど申し上げた権威大好きな日本人にとって、偉い人が言ってるというようなソースロンダリングをかけられた情報は、未だに疑いなく信じられやすいということだと思います。現に、海外のニュースのほとんどが「イギリスのBBCが報じています」などと、海外の主要メディアの名前で信憑性を高めていますからね。

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 う~ん、それにしても、この「世界価値観調査」って本当に面白いですね。

 次の調査は5年後の2024年だそうです。本当は2020年の調査結果が見たいんですが、まぁ、仕方がありません。

 2024年の調査で、メディアへの信頼度がそのままでも失墜していても、私は笑っちゃうと思います。

 だって、前者ならウソ、後者の場合はウソで救うことができない状態まで信じてもらえなくなっちゃったってことでしょうからね。

 まぁ、いろいろなものを疑うようになってしまうと、私のようにねじ曲がっちゃいますので、みなさんはどうかお気を付けくださいね。