みなさん、こんにちは。
コロナ禍による経済的被害についてはTVのニュース等でよく聞きますが、感染者が職場を解雇されていることはそう頻繁には伝えられていませんね。
わが町でもそういう噂を聞くようになりました。
噂としたのは、同じ会社に勤めている友人もはっきりとはわからないと言っていたからです。ですから、会社としては一応コロナとは関係のない退職ということにしているのかもしれません。わかっていることはその人はもう会社にいないということだけです。
これはとても難しい問題です。
その会社は千人以上の従業員が勤務する工場で、退職した人もこの工場で働いていました。4月に飲食店（飲み屋ですけど）の店員が感染を確認され、その直前にこの従業員さんはこの店に行っていたそうです。そこで感染したものと考えられていますが、悪いことにその後、ご家族6名にもうつしちゃったみたいです。4月といえば緊急事態宣言が発令されていましたが、どうやらその最中にお店に行っていたみたいです。
結果、工場は3日間の完全操業停止。この従業員さんが所属していた部署や比較的近い部署は全員PCR検査と2週間の自宅待機。当然その間その部署は操業できませんので、実質2週間、工場はほぼ生産できない状態だったとのこと。
いやぁ、とんでもないことになりました。
わが町は田舎なので、感染ルートのほとんどが東京や大阪に行って、帰ってきた人から感染しています。念のために言っておきますが、東京や大阪に行ったからと言って全員感染しているわけではありません。というか、ほとんど感染していないでしょう。それに、東京や大阪に行ったからなのかについて確証もありません。ただ、感染した人の2週間くらいの行動に必ずそれが含まれていました。
この従業員さんは東京や大阪には行っていませんが、飲食店（しつこいけど飲み屋）の店員さんは直前に大阪に遊びに行っていたそうです。
4月に起きたことを今頃取り上げるのはおかしいと思われるかもしれませんが、昨日友人からこの従業員さんが会社を辞めたことを聞きまして、モヤモヤ考えながら書いています。
わかっていることは上に書いたことぐらいで、あとは私の勝手な想像も交えてお話します。
この元従業員さんがしたことと言えば、緊急事態宣言下にも関わらず、飲みに行ったこと、これだけです。でも、それによってもたらされた効果（損害）はご家族の感染と会社の損失（たぶん億単位）です。幸い、ご家族は感染したもののほとんど症状なし、二人ほど軽い発熱くらいで今は完治しています。でも会社の損失はとても個人で補償できる額ではありません。
これは私の想像ですが、本人も居づらいし、会社としてもこれほどの損失を出す原因になった人を雇い続けるわけにもいかないということで、話し合いの結果本人が会社を辞めることで幕引きにしたと思います。友人が自分の会社のことなのによくわからないと言っていたことからも想像が付きます。まぁ、裁く法律なんかありませんし、本人もそんなつもりはなかったでしょうし。さらに言えば、その店を訪れた客はこの元従業員さんだけではありません。そしてその中には感染した人はいます。別の会社にお勤めの方だと思いますが。更にもう一つ、この元従業員さんの同僚も同じ店に行っていたかもしれません。だとすれば、感染したかしなかったかで、その後の身の振り方が180度変わってくるのもなんだか釈然としません。
この元従業員さんに対して、軽率、身勝手、非常識、危機感の欠如、自己中心的、公共性の欠如、他人事、なめてんのか等々いろいろと非難されることはあるとしても、進んで感染して他の人間にうつしてやろうという気はなかったと思います。つまり悪意はなかったと。それに同じ店に行った人は他にもっとたくさんいたとすれば、運が悪かったということになるのでしょうか？いやいや、それは違いますよね。やはり感染するべくして感染したんだと思います。
自分は大丈夫とか、まぁたいしたことはないだろうとか考えて、軽い気持ちでやったことが思いのほか大事になってしまった典型的な事例だと思います。しなくてもいいこと、しないほうがいいことをあえてやる人ってたくさんいますからね。
せめて、緊急事態宣言が出ている時くらいは我慢すればよかったのにって思います。
友人からこの話を聞いた後、しばらく考え込んでしまいました。
会社を辞めなければならなかったのか、あるいは辞めさせるべきだったのか？
逆に会社は損害賠償を請求するべきだったのか、いやいや操業を停止したのは会社の判断なんだからそんなことはできないのではないか？
そもそも操業を停止するべきだったのか、いやいや昨今の社会情勢に鑑みれば、感染拡大防止は必要だったのではないか？
うー、頭の中がグルグルしています。
伝染病の面倒なところは被害者になり、加害者にもなってしまうところです。それも本人の意思に関係なく。
うーん、難しい。…でもやっぱり我慢してほしかったと思います。
同じくコロナに関してですが、どこかの高校のサッカー部が7月下旬に大阪や四国に遠征して練習試合をしたところ、100人規模のクラスターが発生したとのこと。これまた幸いにも重症者は出なくて済んだようですが、学校や生徒に対する誹謗中傷がひどく、学校側も含めて行政から誹謗中傷しないようにとの要請が出たようです。
生徒の顔写真をネットに晒すって、いったいどういう神経をしているんでしょうか？さっぱりわかりません。個人的な恨みでもあったのでしょうか？あるいは面白半分でやっているのでしょうか？いずれにしてもさっさとお縄にしていただきたいものです。
SNSを使っての誹謗中傷については国会でも議論されているようで、罰則等法制化が進むようですが、なんと情けない議論をしなければならないのでしょう。むろん被害者を保護するため、罰則を設けることには賛成ですが、そんなことをする人が数多くいることはとても残念なことです。文句があるのなら、そこに行って言えばいいのに。
まぁ、生徒に対する攻撃は的外れもいいところで、誹謗中傷については論外です。
しかし、一つ引っかかることがあります。
この高校はこのコロナクラスター騒動で誰か責任を取ったのでしょうか？
高校のホームページにはそんなことは書いてありませんでしたし、この件について私は知りません。何が言いたいのかというと、甲子園も高校総体も中止になっています。そんな時になぜ大阪や四国に何泊もして遠征する必要があったのでしょうか？ということです。いや、試合がしたい、させてやりたい、できれば県外の強豪校とやりたい、という気持ちはよくわかります。おそらくこの高校だけでなく、他にも多くの学校が同じようなことをしているのでしょうが、このような結果を招いた以上、経緯や何が原因と思われるのか、対策は十分だったのか等々きちんと説明するべきだと思うのですが、この高校のホームページを読むと、思いがけず感染しちゃった！とも受け取れるようなコメントです。確かに被害者ではあると思いますが、引率していた大人は責任を感じてほしいものです。100人近いクラスターを発生させて、周辺のおじじやおばばにうつしてしまったらどうするつもりだったのでしょう。どうしても遠征するのならこれ以上できないほどの対策を施す必要がありますよね。
少々乱暴ですが、認識の甘さという点では、先ほどの元従業員さんと大して変わらないような気がします。
なんだか腹が立ってきて、つい感情的な内容になってしまいました。すみません。
コロナについて思っていることはたくさんありますが、それを書きなぐっても楽しくないので、これくらいにしようと思います。ただ、コロナに感染した人が会社を去らなければならないというのは、なんとも悲しいことですね。経緯や損害に照らし合わせて判断されているのでしょうが、インフルエンザではこんなことにはならないのに。
私は科学者でも医療関係者でもありませんから、ワクチンや治療薬ができるまで、ひたすらマスクをしてうがい手洗いをして夜遊びは控えるようにします。…本当に。
余談ですが、私は3月ごろ駅の近くで知らないおじじに叱られました。その日はうっかりマスクをし忘れていたので「おのれはなんでマスクをしておらんのだ！！」といきなり怒鳴られ（えっ、おのれって、えっ、この人は侍？）と若干パニックになりましたが「これは申し訳ありませんでした。すぐに買ってつけるようにいたします」と恐る恐る答えたところ、「なら、これをつけろ」と今度はにっこりしながら鞄から袋入りのマスクを取り出して渡されました。あまりの手際の良さに逆らうこともできず「これはありがとうござりまする」と思わず言ってしまったのでござる。
